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別府の賑わいを甦らせ、若い方の雇用の受け皿として、住民と共生する-星野リゾート 界 別府 総支配人 廣岡太郎氏

日本人のお客様に評価されることが、
コロナ禍収束後に海外のお客様に選ばれるための最低条件

 「王道なのに、あたらしい。」をテーマに掲げ、全国展開する星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」。その界が2021年6月4日に別府に開業する。総支配人は星のや京都の総支配人であった廣岡太郎氏が務める。廣岡氏に別府の現状や将来の展望などを聞いた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

星野リゾート 界 別府 総支配人の廣岡太郎氏
-界 別府のコンセプトをお聞かせください。

廣岡太郎氏(以下敬称略) お客様にはこの建物を「ひとつの温泉街」と捉えてお過ごしいただければと思っております。館内は、賑やかな別府の温泉街を彷彿とさせるような設計になっており、ご滞在の中で、時のうつろいにより表情を変える館内や景色をドラマティックと表現しました。

-他の界ブランドとの最大の違いは何になりますでしょうか。

廣岡 界ブランドの施設はそれぞれのご当地の魅力を空間、お食事、お客様に提供する体験などに反映させています。もともと別府は街の中にさまざまな温泉があり、そこに人々が集い、賑わいを生んできた街です。そのような歴史的背景から着想を得て、界 別府は賑わいのある温泉街を施設の中で表現しようと努めています。そして、お食事にも地域ならではの素材を中心に、独創的な調理法で提供する会席料理をご用意します。

 界ブランドは、心地よい和の空間と地域の魅力を再発見できる温泉宿です。その為、地域の伝統工芸があしらわれたご当地部屋、地域の伝統芸能や文化を体験できるご当地楽など、全ての界で取り入れております。が、それぞれの地域の特徴を取り入れている為、界 別府は別府の歴史や文化を存分に散りばめている、という点で他の施設とは異なります。そして何よりも、温泉街を施設の中で表現された施設は他にはありません。

-界ブランドを別府に立ち上げることになった背景を教えていただけますか。

廣岡 当社はリゾートの運営会社を目指しております。今回もオーナー様からお声がけをいただき検討を始めたプロジェクトでした。

 検討の中でまず、九州が温泉、食、文化や歴史といった多様な魅力を持っている地域だと実感いたしました。そして、その中でも別府は温泉湧出量・源泉数が日本一ですし、日本だけでなく海外からも注目度が高く、認知されている有名な温泉地であることから、このプロジェクトを進めようと決意しました。

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