別府の賑わいを甦らせ、若い方の雇用の受け皿として、住民と共生する-星野リゾート 界 別府 総支配人 廣岡太郎氏

日本人のお客様に評価されることが、
コロナ禍収束後に海外のお客様に選ばれるための最低条件

-別府の最大の魅力は何だとお考えですか。
廣岡氏

廣岡 類まれな温泉に恵まれた港町だということです。別府は温泉という強いコンテンツを核にしながら、さまざまな人が集まってきた街です。多様性があり、外から来たものを受け入れる気風があります。それは港町であったことと切り離せない歴史的背景があると理解をしています。

 当施設の周辺が、別府の観光業が発展する礎になった港でした。その場所に立地している私どもは、当時の旅行客がそうしていたように、お客様が作務衣を着て賑やかな温泉街繰り出していく。そういった風景を作っていけると、別府の観光活性化という役割、そして住んでいる方々との共生を果たせるのではないかと考えています。

-開業時のスタッフは現地でお雇いになる方々も含まれますか。

廣岡 はい。今、別府市の人口は減少傾向にあります。また市内に著名な大学があることで流動人口の流入はあるものの、22歳になると一気に県外に出てしまうのが現状です。

 一方、サービス業・宿泊業はもっと誇りを持って取り組める仕事だと考えています。この施設が若い方の雇用の受け皿として、自分を成長させる場所として、そしてビジネスを成立させられる場所になっていけると、別府の活性化の役割を果たし、住んでいる方々と共生していけるのではないかと考えています。

-ありがとうございました。