itt TOKYO2024

アクセスランキング、LOTポーランド1位、ビジネスジェットも

[総評] 今週は、来年1月に成田就航を控えるLOTポーランド航空(LO)の記事が1位になりました。LOは1929年運航開始と長い歴史を持つ航空会社で、こうしたレガシーキャリアの日本就航は久しぶりということもあってより注目を集めたのでしょう。

 欧州は日本人にとって憧れの強いデスティネーションですが、すでに多くの旅行者が訪問している成熟市場で、関係者は地方への需要の分散などに苦労しているところです。そうした中でのまったく新しい路線の開設は可能性を大いに拡大するもので、いうまでもなく旅行会社にとっても大きなビジネスチャンスとなります。

 ただし当初の便数は週3便で、LOは増便に意欲的であるものの、実現には航空協定が改められる必要があります。ビジネスチャンスを大きくするために、旅行業界としても積極的に座席を活用し、需要があることを証明していかなければなりません。実際には成田であれば比較的容易に増枠の合意に至るのではないかと思いますが、それでも市場に対する様々な提案は必要です。

 その際、例えばLOがスターアライアンスに加盟していることも提案に幅をもたせられる要素となるのではないでしょうか。まず全日空(NH)との共同運航が予想されますし、可能性がどの程度かは分かりませんがNHとルフトハンザ・グループとのジョイントベンチャーに参画することもあるかもしれません。トラベルビジョンとしても、こうした動きにも注視していきたいと思います。

 また、新しい可能性という意味では2位の記事もユニークです。ビジネスジェットの活用を訴えるもので、正直なところここまで順位が上がるとは想像していませんでした。

 インターネット上で「でもお高いんでしょう?」という、テレビ通販のやり取りを元にしたフレーズがよく使われますが、ビジネスジェットはまさにそれで、一般人が利用して旅行することはなかなかないと思います。しかし、記事の中にもある通り移動時間の短縮効果など利便性は当然高く、そして旅行会社にとっても利益面での貢献が大きく、取り組むべき価値のある商材です。

 これも記事で触れられていますが、難しい、ややこしい、という理由でチャンスを逃すのは、ビジネスジェットに限らずもったいないことです。個人的にも、年を重ねごとに新しい物事に相対することがおっくうになってきていますが、せっかく一度きりの人生ですからできるかぎり多くを知ることで世界を広げる意欲は失いたくないと考えています。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2015年11月第1週:11月1日0時~11月7日23時)
第1位
LOT、成田就航で認知度向上へ-レジャー中心に予約好調(15/11/01)

第2位
旅行会社もビジネスジェットの活用を-日本ビジネス航空協会がセミナー(15/11/02)

第3位
日本航空、2Qは各利益3割増-通期予想は上方修正(15/11/01)

第4位
AA、ハワイアンの羽田線「バックアップ権」要求に反対せず(15/11/02)
羽田米国線、DLとUAがハワイアンの「バックアップ権」要求に反論(15/11/04)
アメリカン航空、2月に羽田/LAX線開設、11月8日から予約開始(15/11/05)

第5位
HIS、中国のOTAと合弁会社-訪日旅行など中国人の取込強化(15/11/04)

第6位
ロンリープラネット、「16年の旅行先」日本が2位に-1位はボツワナ(15/11/04)

第7位
KNT、60周年で個人旅行が「大感謝」セール、1泊600円プランも(15/11/01)

第8位
ニュージーランド航空、日本は2ケタ成長-南米需要の取込も(15/11/01)

第9位
ガルーダ、火山噴火で日本/デンパサール線欠航-3空港が閉鎖(15/11/05)

第10位
京急、17年度に「EXイン羽田」オープン、深夜早朝便に対応(15/11/01)