トルコ航空CEO、15年までに欧州最大航空会社めざす−成田デイリー化も意欲

3本柱のうち、特に価格については、費用構造が他社よりも有利であると強調。これは、TKのハブ空港であるイスタンブールの地理的優位性が一因だ。欧州、ロシア、北アフリカ、中東などへの路線について、TKのイスタンブール発と他の欧州系航空会社のハブ空港発とで比較すると、飛行時間と費用効率の関係から、乗客1人を1キロメートル運ぶためにかかる運航費用が約半分で済むという。
また、ボーイングB737型機などの短距離用機材の活用もコスト抑制につながっており、結果的に競争力のある運賃で質の高いサービスが提供可能になるという。機材計画については、現在所有する機材は130機だが、2023年までに105機を新たに購入する予定で、これにより機齢が若くなり燃費効率も向上するため運航費用はさらに低減すると見込んでいる。
日本路線に関しては「まずは成田をデイリーにしたい。いずれは関空も」と言及。さらに、羽田就航についても成田のデイリー化が優先課題としつつ意欲を見せた。このほか、現在、新たな空港建設も計画中で、完成すれば新たな乗継需要を取り込めることから、世界のハブ空港としての位置づけが明確化すると期待した。
なお、TKの旅客数は2009年通年が2510万人(国際線は1347万人)で、2003年から毎年約10%ずつ増加。2010年には前年比23.5%増となる3100万人をめざす。