アクセスランキング、1位はHISの第1四半期−「明るい兆し」も感じる1週間

  • 2010年3月20日
 今秋の1位は、エイチ・アイ・エス(HIS)の2010年10月期第1四半期の業績についてお伝えした記事です。アジアなど「安・近・短」の方面に人気が集中したことや燃油サーチャージの値下げなどの影響で、減収減益となりました。売上高の13.7%減に対して販管費の減少率が1.4%減にとどまっている点は、大規模な広告展開によって大きな集客力を実現するビジネスモデルの弱点といえるかもしれません。

 一方で、今週のランキングは、「明るい兆し」を感じさせる内容の記事も多く見られます。HISも取扱人数は順調に伸ばしているといいますし、主要旅行会社の取扱概況でも、海外旅行の取扱額が前年を上回った会社の数が、久しぶりに2ケタを超えました。また、グアムの日本人訪問者数が7%増となったニュースも入っています。タイで政治的な混乱が続く中でも旅行需要への影響が少ないことも、ある意味では明るい話題ですので、ぜひともこのまま無事に収まってほしいものです。

 このほか、3位には4月1日付けで阪急交通社代表取締役社長に就任する生井一郎氏にお話しを聞いた記事が入っています。ご発言の随所に「お客様第一」「お客様が決めてくださる」といったフレーズが入り、いわゆるお客様目線での経営に対する強い決意が伝わってきました。お客様の支持を得なければ商売が成り立たないことは非常にシンプルな事実ですが、会社側の論理を捨ててお客様の立場に立つことはなかなか困難です。しかし今年は、生井氏の阪急交通社だけでなく、多くの旅行会社がお客様目線の重視を今まで以上に強く打ち出してきています。

 あと2週間もすれば2010年度の上期が始まりますが、「明るい兆し」と「お客様目線」がうまく合致し、兆しではない本当の「明るさ」に結びつくよう願っています。なお、生井氏のインタビューは後日掲載予定ですので、ぜひご覧下さい。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年3月第3週:3月15日2時〜3月19日18時)
第1位
HIS、第1四半期は経常損失2.4億円−安近短のレジャー需要集中で(10/03/15)

第2位
タイ、政治混乱も旅行への影響限定的−TG搭乗率も好調(10/03/16)

第3位
阪急・生井次期社長、すべては「お客様目線」−海外主催旅行送客1位めざす(10/03/18)

第4位
主要旅行会社、1月の海外旅行取扱額は8%減−17社がプラス成長(10/03/15)

第5位
トップツアー、「クラウド」活用で渉外営業強化−機動性の向上見込む(10/03/17)

第6位
全日空とコンチネンタル航空がコードシェア−日米間13路線で(10/03/17)

第7位
グアム、1月の日本人訪問者数は7%増、関東・近畿が牽引(10/03/15)

第8位
エジプト航空、成田/カイロ線に新型機材−座席増、シートもアップグレード(10/03/17)

第9位
訪日旅行、「受け」体制の整備要望へ−JATA、部会・チーム設立し取り組み(10/03/16)

第10位
JATA、今年も国内旅行プレゼントキャンペーン−期間延長で4泊めざす(10/03/17)