阪急・生井次期社長、すべては「お客様目線」−海外主催旅行送客1位めざす

  • 2010年3月18日
 4月1日付けで阪急交通社代表取締役社長に就任する生井一郎氏は本誌インタビューに対して、「お客様の支持率ナンバーワンをめざし、『お客様第一』の姿勢をより強くしたい」と考えを語った。2002年、旅行事業本部長に就任してから価格競争から価値競争への移行を進めてきた生井氏は、価値とはお客様の目線で判断されるもので、旅行商品であれば「品質と安全」と断言。価値競争への移行の達成度は8割ほどといい、「今後2年から3年は完成に向かう年」との位置づけ。経営目標としては、海外旅行の送客数で1位をめざすものの、消費者の満足度を向上することで結果的に達成するかたちをめざす。

 また、方面別の送客数で、将来的に「欧州と中国が3割ずつ、残りが中国以外のアジアやその他のデスティネーション」を想定。現状では、2009年で主力の欧州は27万人から28万人、中国は19万人に達した。中国以外のアジアも韓国や台湾、香港などを合計すると欧州並みの規模になりつつあるという。

 阪神航空との統合により、新「阪急交通社」はトラピックス、クリスタルハート、ロイヤルコレクション、イーベリーに加えてフレンドツアーを取り扱うことになる。生井氏は、将来的には消費者の選択の結果としてブランド見直しの可能性もあるとしつつ、「まずは確実に5つのブランドを守り、基礎を固める」と強調し、それぞれのブランドの特徴を明確に堅持する方針を示した。ただし、フレンドツアーの仕入れについては、当初は別にするものの、ゆくゆくは「自然に一緒になっていくのではないか」との予想だ。

 なお、インタビューの詳細は後日掲載する予定だ。


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※訂正案内(編集部 3月18日 11時40分)
・タイトル部
誤:「海外送客数1位」

正:「海外主催旅行送客1位」