アクセスランキング、1位は2週連続でバンコク、2位はコミッション関連

  • 2008年12月6日
 今週もバンコク・スワンナプーム空港に関する情報が1位でした。現地時間5日11時(日本時間5日午後1時)からようやく全面的な運航再開となり、旅行業界にとって一段落を迎えました。出張者を取扱う旅行会社の手配変更、レジャーの場合でも同様に現地との連絡に追われた方も多いことでしょう。懸念材料はジェイティービーが公表した年末年始の旅行動向で、タイが前年比35%減の2万6000人となり、一連の騒動による訪問者減、キャンセル、伸び悩みが予測される数値に留まっています。ただし、バンコク市内での混乱はないと現地の方から聞いており、一日も早く旅行客の動向が戻ることを期待、先週にもコメントしたとおり、タイ国政府観光庁(TAT)をはじめタイ現地と日本の旅行業界とが協力したリカバリー活動につながればと思います。

 ランキング2位は、ゼロ・コミッション問題。コミッションの収益減から、今後のビジネスを考えていくと、スケールメリットを求める規模拡張か、顧客との密なコミュニケーションを実現できる旅行会社が生き残るという、来年はまさに真の競争が始まることでしょう。記事では、旅行会社と航空会社の取引関係で「公平さ」を保つことを伝えています。一方、旅行会社を軸に考えると旅行会社/オペレーター、旅行会社/派遣添乗員の関係と、さまざまな取引相手と対等で公正、公平な取引関係が求められているといえるでしょう。10位にランクインした観光庁が開催する「グローバル・スタンダード」に関する意見交換会でも、取引関係や契約の遵守などが話題にのぼることが想定され、約款や旅行業法の改正に至らないまでも、現在の環境が変わりうる機運が高まっています。

 アクセスランキングの最近の傾向ですが、夕刊の特集記事が上位10位以内に入る機会が増えてきました。今週はミシュラン、ショッピングに関する記事がトップ10に入りました。先週はキャセイホリデー・ジャパンの新津谷明子さんのインタビュー、11月第3週にもクラブツーリズム平田早智江さんのインタビューがそれぞれランクインしており、2007年4月からスタートした夕刊が読者に皆様に定着しつつあると感じ、うれしくなります。

 さらに、今週掲載した「海外ショッピングのヒント」を執筆するグローバルリファンドの赤坂さんには、東海ラジオさんから番組への出演依頼があったそうです(出演番組:12月8日「夕焼けナビ」午後4時30分前後、放送局:東海ラジオ)。一般メディアも目をつける韓国へのショッピング目的の旅行需要の高まりは、旅行業界には大きなチャンスです。最近は、テレビでも韓国での日本人のショッピング熱の高まりが伝えられています。ぜひ、この円高の機会に業界で働くわれわれが率先して海外に賢く出かけ、販売にもつなげたいところです。(鈴木)


▽アクセスランキング・記事ランキング(12月第1週:12月1日〜12月5日午後6時)

第1位
<続報>バンコク、日系2社の臨時便で約2400名が帰国−TG、SQも運航(2008/12/2)
<続報>バンコク、一部に空港再開の情報も−旅行各社は5日、8日で対応判断(2008/12/3)
スワンナプーム旅客便、全日空は5日以降ほぼ通常、ANAセールスはツアー催行(2008/12/4)

第2位
JATA、航空会社に「公平な競争環境」要望へ−ゼロコミッション対策で(2008/12/1)

第3位
HIS、全世界1000店舗めざす、法人営業のアピールも開始−いい旅研究室第2弾(2008/12/2)

第4位
ノースウエスト航空、燃油費を値下げ、米本土以外は日系と同レベルに(2008/12/3)

第5位
ミシュランで見る日本(ジャポン)−日本の3ツ星スポット(2008/12/1)

第6位
国交省、羽田国際化に柔軟に対応へ−発着回数や運航地点など需要に応じて(2008/12/2)

第7位
日本・フィリピン航空協議、乗り入れ地点は自由化、輸送力は拡大(2008/12/1)

第8位
円高で韓国でのショッピングを提案(2)、おすすめはオーダーメード(2008/12/3)

第9位
年末年始動向、JTBの推計は海旅が4.6%減−HISの予約では前年増に(2008/12/5)

第10位
観光庁、「グローバル・スタンダード」で業界と意見交換へ−問題点を整理(2008/12/4)