ニアミー、マイクロソフトと連携しAIエージェント本格導入 貸切ジャンボタクシーで運用開始

  • 2025年10月29日

 ニアミーは10月28日、日本マイクロソフトと連携しAIエージェントを活用した顧客対応と予約機能の本格導入を開始した。第一弾として貸切送迎「貸切ジャンボタクシー」で運用を開始し、2025年内に全サービスの窓口へ拡大する計画だ。

 利用者は日時や人数、経路、滞在時間、車両タイプといった貸切予約に必要な情報をAIエージェントとの自然な対話で入力でき、予約から利用までの一連の手続きが簡素化される見通しだ。

 今後は、過去の提供実績を基に効率的な運行ルートや混雑回避時間帯の自動提案、経由地や滞在時間のレコメンドなど、移動中の意思決定を支援する機能開発を進める。予約から配車までをAIが担う構想も示され、運行事業者の配車・オペレーションDXへの寄与が期待される。

 日本マイクロソフトは、モビリティ分野で直感的かつ使いやすいAIエージェントへの需要が高まっている現状を踏まえ、ニアミーとの協業で活用範囲の拡大と新サービス創出を図るとコメントした。ニアミーは「極上の移動体験」の提供を掲げ、潜在的な移動需要の掘り起こしや地域の魅力発見につなげる方針を示した。

 ニアミーは独自AIによる最適ルーティングを強みとする空港送迎「エアポートシャトル」を2019年に開始し、2025年9月時点で累計予約125万人を達成、全国16空港と周辺都市で展開している。プロジェクト採択や受賞歴も含め、事業基盤の拡大を背景にAIエージェントの横展開を急ぐ構えだ。