itt TOKYO2024
itt TOKYO2024

【コラム】新たな取り組み、自社の話しで恐縮ですが…

 今週は当社の沖縄における新たな取り組みに関して書かせて頂きます。

 コロナ渦中を共に乗り切り、またコロナ後の新たな需要創出及び販路の開拓を目的に、那覇のロワジールホテル & スパタワー 那覇、及び本部のホテルマハイナ ウェルネスリゾートオキナワと手を携え、それぞれのホテルの一定の客室を今秋より2年に渡り、買取仕入(返品無し)させて頂きました。

ロワジールホテル 那覇
ホテルマハイナ ウェルネスリゾートオキナワ

 その客室在庫を活用して、沖縄本島の児童養護施設のお子さん及びシングルペアレントご家族を無償宿泊にご招待します。児童養護施設のお子さんたちに来て頂く日には、日本トランスオーシャン航空さん、JTB沖縄さん、ロワジールさん及びマハイナさんに、航空会社、旅行会社、ホテル、それぞれの仕事の内容や魅力をお話しいただき、子供たちに観光産業を身近に感じてもらい、将来一人でも観光産業を目指してもらうことも期待したいと思っています。

 また、首里石鹸さんからはシングルペアレントのご家族へのお土産、地元の飲食店からは昼食の協賛等の申し出を頂いており、皆さん本当に厳しい状況の中、ご協力頂き感謝の念に耐えません。

 これまで我々旅行会社の客室仕入れは、発生ベースまたはノンリスクでブロックさせて頂く形態が多かったと思います。しかし、このコロナ危機を共に乗り切り、コロナ後に観光産業を再び成長させるためには、流通に関しても抜本的に見直す時期だと認識しております。

 需給のバランスと連動し、シンプル・効率化を追及した販売を行うOTA、在庫を抱えてでもその宿泊施設やエリアにフォーカスし、付加価値の高い旅行商品を造成するリアル旅行会社、流通に関しては2本足打法のほうが、ホテル側にとっては稼働率や売上の平準化に繋がり、消費者にとっても選択肢が増え、旅行会社・ホテル・旅行者、三方良しに繋がると考えています。

 そしてコロナ後は前出の三方に「地域・環境」への貢献及び配慮を加え、四方良しとすることが今までよりも強く求められるでしょう。

 以前、ある方に伺ったのですが、観光客が一日あたりトイレにて利用する水量は少なく見積もっても10リットル以上、ゴミは約1キロだそうです。これらの処理やインフラは税金で賄われますし、時期と場所の集中による交通渋滞、プライバシーの侵害等々、地域住民の方にとっては大きな負担、不満が出るのは当たり前だと思います。これらの事実に目を向け、観光産業に関わる各社がそれぞれ出来ることに取り組み、四方良しを目指していきたいと思っています。

 当社の沖縄での取り組みの詳細はこちらのリリースを御覧ください。

岡田直樹
㈱エフネス代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人。27歳でエフネスの前身㈱ルゥエストを創業し、31周年にあたる今年に至る。旅行素材のホールセール、観光関連企業への決済サービス提供、緊急対応代行、業界誌トラベルビジョン運営等々、主に観光産業内のB2B事業に携わる。
㈱ティ・エス・ディ代表取締役、一般社団法人インバウンドデジタルマーケティング協議会理事、㈱ミックナイン社外取締役​