【ホテル総支配人リレーインタビュー】第5回 プリンスホテル 武井久昌氏

  • 2021年5月13日

人間は群れなし移動する種族、この業種は絶対に廃らない

 第4回のアロフト東京銀座、小杉眞弘総支配人からバトンを渡されたのは、株式会社プリンスホテル専務執行役員 東京シティエリア統括総支配人 兼 東京都市圏エリア統括総支配人の武井久昌氏。首都圏12のプリンスホテルを統括する立場として、コロナ禍中もホテルの明かりを灯し続けてきた。エッジの効いた企画を生むためには自らが行動で示す必要があると語る武井氏に、これまでの取り組みと今後の見通しを聞いた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

株式会社プリンスホテル専務執行役員 東京シティエリア統括総支配人 兼 東京都市圏エリア統括総支配人の武井久昌氏

-はじめにプリンスホテル並びにご自身のご紹介をお願いいたします。

武井久昌氏(以下敬称略) プリンスホテルは西武グループのホテル会社として、都内及び軽井沢などの国内リゾートを中心として展開してきました。一昨年にはロンドンにおいて新ブランドホテル「ザ・プリンス アカトキ ロンドン」をオープンし、海外展開も進めています。

 ブランドとしては「ザ・プリンス」、「グランドプリンスホテル」、「プリンスホテル」、「プリンス スマート イン」があります。プリンス スマート インは、20~30代の若年層をターゲットにスマートな滞在を提供するプロダクトとして昨年より展開しています。

 私は1978年にホテル業界に入り、1982年、27歳のとき東急グループの海外ホテル部門、パン パシフィック・ホテルズ・アンド・リゾーツのハワイアンリージェントホテルに移りました。その後東急電鉄に転籍してパン パシフィックのホテル事業に28年関わり、2005年からは副社長として運営、開発全般を担いました。2007年にパン パシフィック社がシンガポールの会社に売却されることになり、私も会社と運命をともにしてシンガポールの会社の従業員になったのですが、経営者との考え方の相違もあって同社を離れ、2008年から西武ホールディングスにお世話になっています。

 ホテル業は、「フード」「ビバレッジ」「ルーム」の3つが大きなセクターですが、私はこれらに加えて「エンターテインメント」というセクターも重要視しています。イタリアではよく「アモーレ、マンジャーレ、カンターレ」と言います。カンターレ、「歌う」ということに非常に興味があり、重きを置いているのですが、それを具現化しているのが、私がイベントディレクターを務め、ザ・プリンス パークタワー東京で毎年夏に開催している「TOKYO MUSIC CRUISE」です。

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