韓国、福島への渡航情報緩和-「渡航自粛」から「渡航注意」へ

  • 2012年7月24日

 観光庁によると7月23日、韓国外交通商部が福島県への渡航情報の緩和を発表した。今までは一部地域を除く福島全域を「渡航自粛」としていたが、今回の緩和で「渡航注意」に引き下げた。

 韓国における渡航情報は、旅行警報第4段階の「渡航禁止」以下、第3段階の「渡航制限」、第2段階の「渡航自粛」、第1段階の「渡航注意」と続く。今までは福島第一原発から半径30キロ以内地域と福島県飯舘村、川俣町、田村市、南相馬市を「渡航制限」、渡航制限地域以外の福島県全域を「渡航自粛」としていた。今回の引下げで、原発から半径30キロ以内地域と半径20キロ圏外の計画的避難区域5ヶ所は「渡航制限」としているが、それ以外の全域は「渡航注意」まで引き下げている。

 福島県の渡航情報の見直しについては、国土交通省や観光庁が韓国文化体育観光部に対し様々な機会で働きかけを実施してきた。国土交通大臣の羽田雄一郎氏は、引下げに対し「韓国人の訪日旅行を早期に回復させる上で、大きな意味を有すると認識している」とコメント。「発表を契機に、一人でも多くの韓国の皆様に訪日観光を楽しんでいただくことを願っております」とし、回復が遅れている韓国のインバウンドの早期回復と日韓観光交流の拡大に向け、引き続き取り組んでいく姿勢を示した。