GWの活動、旅行は近場が人気か−NTTコムがブログ分析、震災後は言及減少

 NTTコミュニケーションズはこのほど、国内主要ブログの分析結果としてゴールデンウィーク(GW)期間中の旅行は近場の人気が高い可能性があると発表した。これは、国内主要ブログの1日あたり約200万件の記事を、1月17日から4月16日までの3ヶ月間分析したもの。GWと旅行に関連して触れられる地名では、国内は「沖縄」、海外は「ハワイ」「ヨーロッパ」が震災後に減少した一方、「京都」「韓国」「台湾」などは比較的影響が少なく、国内、海外ともに近場の地名が頻繁に語られているという。

 GWに言及するブログの数は、震災後に一旦低下した後、GWが近づくに連れて再び上昇。しかし、GWの活動を示すキーワードとして考えられる「仕事」「遊び」「旅行」「帰省」「ボランティア」が登場する割合では、震災後「旅行」が低迷する一方で「ボランティア」が増加し、4月中旬以降は「仕事」が急増しているという。

 GWと旅行を合わせて語っているブログの割合は、震災後に落ち込んだまま回復しておらず、震災以前に人気の高かった「沖縄」「北海道」などへの言及が低迷。一方で、「京都」は目立った下降傾向は見られないという。また、海外旅行も「ハワイ」「ヨーロッパ」の低迷が続く一方、「韓国」はやや回復傾向を示し、「台湾」はほぼ震災前の水準に近づいている。

 こうした傾向についてNTTコミュニケーションズでは、震災後の不安感や自粛ムードの影響で、旅行自体の取りやめや、少なくともブログ上で話題にしにくい雰囲気があると指摘。また、近場人気については「ブログ記事上の観光地名が、必ずしも旅行の目的地を示しているわけではない」としつつ、「あまり遠くに行かないほうがいいのでは」「遠くに行くことを言わない(書かない)方がよいのでは」といった心理が働いている可能性があると分析した。


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