7月の出国者数は3%減に回復、費用減が下支えか−訪日外客は23%減

  • 2009年8月26日
 日本政府観光局(JNTO)によると、2009年7月の日本人出国者数(速報値)は前年比3.2%減の128万9000人、通年では8.2%減の847万9000人となった。130万人台を割り込んだものの、新型インフルエンザの影響が直撃した5月の18.3%減(103万6356人)、6月の21.3%減(100万1000人)からは回復しつつあると言える。JNTOでは、新型インフルエンザだけでなく景気後退による需要減退もあったとしつつ、燃油サーチャージの廃止や円高による旅行費用の減少と割安感が下支え要因になったと分析している。

 一方、訪日外客数は23.3%減の63万3000人で、昨年8月から12ヶ月連続の前年割れとなった。特に昨年11月からは2ケタのマイナス成長が続いている。新型インフルエンザ、経済危機に加えて円高が海外旅行と逆に作用したと見られ、主要12市場すべてで前年を割り込んだ。最も落ち込みが激しかったのはシンガポールの34.6%減(6800人)で、中国の32.8%減(6万8000人)、韓国の28.4%減(17万300人)が続いた。減少幅が小さかったのはアメリカの3.6%減(7万400人)、フランスの5.6%減(1万3800人)、カナダの10.3%減(1万4100人)などであった。