名作映画で巡るニューヨーク(2)−『恋におちて』

あわただしく人が行きかうクリスマス・イヴのニューヨーク。プレゼントを買いに寄った書店で出会ったフランク(デ・ニーロ)とモリー(ストリープ)は、その後、通勤電車の中で偶然再会。2人はデートを重ね、お互いに引かれあっていくが、2人とも夫と妻を持つ身だった、というストーリー。
郊外に住むフランクとモリーがマンハッタンへの通勤に利用する「グランド・セントラル駅【グーグル・ストリートビュー】」は、中、近距離の列車が乗り入れている。この映画では、冒頭の公衆電話や構内のカフェなど、たびたび登場する重要な場所だ。
グランド・セントラル駅は、ニューヨーク観光でも重要なスポット。特に、今ごろのシーズンにニューヨークを訪れるならば、ぜひ立ち寄ることをお奨めしたい。今年は10回目となる「ホリデイ・フェア」が開かれている。駅構内にアートギャラリーや雑貨、文房具、小物などのショップが70店以上並び、クリスマスのプレゼントを選ぶ買い物客で連日賑わっている。今やニューヨークの冬の風物詩となるイベントだ。

ロックフェラー・センターの向かいにあるアメリカ国旗が並んでいる建物は、高級デパートの「サックス・フィフス・アベニュー【グーグル・ストリートビュー】」。クリスマス・プレゼントを買いに来たフランクとモリーがエスカレーターですれ違うシーンはここで撮影された。
冒頭でモリーが路上でホットドッグを買うのは、50th St.を挟んで北にある「セント・パトリック大聖堂【グーグル・ストリートビュー】」。近代的な周囲のビルと対照的なゴシック建築のパイプオルガンとステンドグラスが有名だ。

57丁目の角を西へ曲がり、今回の旅の終着点の書店「リゾーリ」へ。クリスマス・イヴの夜、フランクとモリーの2人は、ここで買った本をお互いにまちがえて持って帰ってしまう。映画のエンディングでも、再びクリスマス・イヴの夜にこの書店は再登場。感動を呼ぶラストシーンへとつながる。
▽スポット データ
■グランド・セントラル・ステーション(Grand Central Station)
・1913年にボザール様式で建てられた駅舎の建築家は、ギリシア彫刻が刻まれた印象的な外観。2008年の「ホリデイ・フェア」は11月15日から12月29日の間、サンクスギビングとクリスマスを除く毎日開催。
http://grandcentralterminal.com/
■オイスターバー(Oyster Bar)
・カキだけでなくメニューが豊富。
http://www.oysterbarny.com/
■ロックフェラー・センター(Rockfeller Center)
・ちなみにスケートリンクはオフシーズンにはカフェとして営業している。屋上にはニューヨーク市街を一望できる観光スポット「トップ・オブ・ザ・ロック」もある。
http://www.rockfellercenter.com
http://www.topoftherocknyc.com/
■サックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)
・ファッション関係が充実。クリスマスのショーウィンドウは必見。日本語デスクもあり。
http://saks.com
■ティファニー(Tiffany & Co)
・ジュエリー以外にも陶器や時計など、ギフト用品が充実。
http://www.tiffany.com
■トランプ・タワー(Tramp Tower)
・上階はオフィスや住居スペースだが、5階まではショッピングフロアになっており、入館可能。なお、セントラル・パークの近くにはトランプ・ホテルがあるので注意。
http://www.tiffany.com
■リゾーリ・ブックストア Rizzoli Bookstre
・美術、ファッション、写真、建築など、アート関係全般を扱う専門書店。『マンハッタン』や『アリス』といった、ウディ・アレン映画にもたびたび登場。
http://www.rizzoliusa.com/
▽関連記事
◆名作映画で巡るニューヨーク(1)『ユー・ガット・メール』(2008/12/15)