2000万人「自然体では難しい」、規制や社会の仕組み変革を−JTB佐々木社長

  • 2007年9月18日
 ジェイティービー代表取締役社長の佐々木隆氏は、2010年の日本人海外出国者数2000万人の目標について、「大きな数字で、強引に押し込まないと達成できない」との考えを示し、旅行業界としても大きな変革期にあるとした。JATA世界旅行博2007の記者会見において、佐々木氏は「今までは流れが出来たところに商品をぶつけ成長してきた。今は旅行業界が需要を創造していく初めての試み」と語り、まずは「出来ることをやっていく」という考えを示した。また、祝日三連休など社会の仕組み、規制を変えることが出来る政治、行政との連携も必要不可欠との考えを示し、「自然体で増加を目指すのは難しい」と持論を述べた。

 これに対し、国土交通省大臣官房総合観光政策審議官の本保芳明氏が2000万人の達成は難しい目標と応じ、「枠組みの変更はビジネスの変更も余儀なくされ、『痛み』が伴う」と語り、産業と行政で意見交換をしていく考えを示した。

 新町光示JATA会長は今後のJATA国際観光会議についても、アイデアとして「アジアゲートウェイ」など国の重要な政策等について、観光分野でどのような影響があるか、実現に向けた方法論、さらにアジア広域、世界で議論をしていく必要があるとし、「グローバル」を意識した国際会議を求めた。