TPC、チャーター利用商品は安売りでなくリピーター増に−会員は増加傾向

  • 2007年8月29日
 海外旅行関連素材の共同仕入れ機構のトラベル・パーツ・センター(TPC)は8月28日、サプライヤーとバイヤーを集め、下期の商品発表会を開催した。TPCはサプライヤー各社が航空会社の座席、ランド商品等を仕入れ、バイヤーの各社に販売する中堅企業の共同販売組織。TPCに参画するサプライヤーが共同で昨年から、モンゴルへのチャーター便を運航しており、今年も8月4日と11日に2便を運航し、11日の便が満席となるなど好調で、2008年もモンゴルへの2便の運航を決定している。TPC会長を務めるグローバルユースビューロー代表取締役副社長の古木康太郎氏は、10月1日から航空会社がチャーター便の座席の50%を直販できるようになるなど、ITCルールが緩和されることに触れ、「行きたいところにチャーターで行ける時代が来る。TPCも定期便だけでなく、直行便が飛んでいない場所に取り組んで行く」と語った。

 また、クロノス・インターナショナル代表取締役社長の小林正人氏も、「モンゴル以外でも、ネパールやミャンマー、カンボジア、ラオスなどのニッチな方面も検討している」と語り、TPCのチャーター事業の拡大に意欲を見せた。デスティネーションの選択は、毎月開催するサプライヤー委員会やバイヤー委員会などでニーズを確認して行う考えだ。また風の旅行社取締役営業部長の高嶋達也氏は、「TPCによるチャーター便の商品は安売りせずに、リピーターに繋がるような質の高いものを販売している」とし、今後も独自性を重視してリピーターの増加を目指す考えを示した。

 TPCは会員社100社を目指しており、現在は約80社にまで増加。今後の方針として小林氏は、「無理な拡大はしない。地に足をつけて認知度を向上させていく」とし、「中小の旅行会社が、大手に負けない仕入れをするというTPCのメリットを認識し、(リテーラーが)加入したいと思ってくれることが大切だ」という。その上で会員社に対し、「大手のホールセラーが安い料金を出していたら、まずは会員の各サプライヤーに連絡して欲しい」と言及し、柔軟な対応をとる姿勢をアピールした。