記事アクセスランキング、旅行会社の負う「安全」とはどこまでか

  • 2007年8月25日
[総評] お休み期間中には伊勢、熊野を訪ねてみました。熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社を参拝しました。歴史や文化の残る地域を肌で感じ、「旅行」はやはり、現地で感じることが多いと改めて思う旅でした。またその一方で旅行前の準備期間、旅行後の楽しみも沢山あります。また、旅行中でも、カーナビやインターネットの利用などで、旅行が楽しく、かつ深みのあるものになります。今後も旅行そのものの質の向上に繋がる話題を提供できればと改めて思い直しました。

 今週の気になるニュースは、那覇空港での事故の件。乗客が無事であったことが何よりですが、旅行にまつわる安全についてはこの数年頻発したテロや自然災害、そして航空機と多くに気を配らねばなりません。これは、FITだから、添乗員同行だから、といって旅行会社が配慮する安全のレベルが変わるわけではありません。その一方、旅行業法に定める範囲があるものの、どこまで旅行会社が責任を負うかという点を改めて明確にしておく必要があり、顧客にどのように伝えていくか大切な課題だと認識しています。(鈴木)


▽トラベルビジョン・記事ランキング(8月第2週、第3週:8月13日〜8月24日午後4時)
※お盆休み期間の更新分を含みます

第1位
トラベルステーションと子会社、申込実数把握しきれず、債権者リスト提出なし(8.15)
≪コメント≫夏の旅行シーズンのピークを前に飛び込んできた話題です。残念ながら、ピークシーズンに近くなると、こうした問題が発生する傾向が高くなりますが、堅実な旅行サービスの提供を心がけていきたいものです。

第2位
チャイナエアライン、那覇空港で左エンジンが爆発−乗客・乗務員とも無事(8.20)
≪コメント≫各報道機関の論調を見ていると、乗客に万一のことが無く不幸中の幸いという点は一致しております。旅行業界として、読者の皆さんも同じ考えだと思います。直接の引き金は、主翼部分にある「スラット」の格納で発生したものという見解が出ていますが、今後の安全な旅を目指すためにも、事故調の確実な調査を期待します。

第3位
主要旅行会社6月取扱額、1.3%増の5530億円超、海外は団体悪く0.5%減(8.13)
≪コメント≫6月の取扱額は、海外旅行については前年をやや下回りました。ただし、海外旅行の伸び率順で見ると日立トラベルビューロー、日新航空サービス、エヌオーイーなど上位に来ており、ビジネス旅行が堅調に推移していることが想定されます。東武トラベル、PTS、京王観光、読売旅行、フジトラベルサービスなどの伸び率を見ると、リテールで海外旅行が伸びているとも思われます。今後もこうした動きを注視したいところです。

第4位
シンガポール航空、A380の初便は10月25日、便名は「SQ380」(8.22)
≪コメント≫たびたびアクセスランキングの上位に登場するエアバスA380の話題ですが、やはり初便は「380」にちなんだ便名になりました。いよいよオークションが27日から開始されますが、この盛り上がりも大きくなりそうですね。

第5位
ロサンゼルス、07/08年度の方針決定−日本市場の伸びは「以遠権」に期待(8.13)
≪コメント≫日本からの訪問者は伸びが鈍っていますが、これは航空座席の供給量とも大いに関係する問題でしょう。先ごろ合意した日韓の航空交渉で、韓国側の企業の以遠権がどのような役割を果たして、日本発アメリカ行きの供給座席数に寄与するかが、期待されます。

第6位
JALグループ、燃油サーチャージ額を値上げ−香港線は1600円から6000円に(8.20)
≪コメント≫燃油サーチャージが再び上昇します。今年の海外旅行は燃油サーチャージ、円安傾向など真綿で首を絞めるような要因が多いようです。円安もアメリカの株式市場の動きを受けて、一時期と比べると落ち着いてきましたが、その一方で燃油費が上がると、海外旅行における為替のプラス効果を打ち消してしまいかねない点が気がかりです。

第7位
ジャパン・エキスプレス、1種のクリスタル旅行を買収−国内25店舗体制に(8.20)
≪コメント≫インバウンドとアウトバウンドの両方に取り組む同社ですが、今年5月の本格発表から着々とその事業範囲を広げているようです。国内、海外ともに注目を集めているようですが、引き続き、同社がどのように拡大していくか、また特にインバウンドでのビジネスの取組みが注視されるところです。

第8位
ブリティッシュ・エアウェイズ、11月にも新ビジネスクラスを日本路線に導入へ(8.24)
≪コメント≫昨年、イギリスで大々的にビジネスクラスの発表をされましたが、日本でも11月にイベントを開催してお披露目を予定しているそうです。また、オンラインの取組みも興味深い施策を織り込んでおり、航空・旅行会社の立ち位置も新たな関係になってくるかもしれません。

第9位
楽天トラベルなど、上半期の売上高は25.2%増、営業利益は35.4%増(8.22)
≪コメント≫主要旅行会社の取扱額を見ると、i.JTBの伸びは6月単月の取扱額ベースで33.0%増と高いですが、楽天のトラベル事業も引き続き高い伸びを示しています。特に、営業利益で売上高を上回る伸びを示している点は興味深いところです。これまでもそうでしたが、引き続き、注目度の高い会社のひとつとなるでしょう。

第10位
スペシャリスト・インタビュー 近畿日本ツーリスト 小寺正師さん(8.21)
≪コメント≫近畿日本ツーリスト中部メイト・ホリデイ事業部の小寺さんにご登場いただいたインタビューですが、中部ホリデイ限定で「キャラクター商品」を展開している、など非常に興味深いことです。こうした地域限定の取組みについて、ぜひ情報発信していただくと共に、編集部でもできるだけ取り上げてたいと思います。

<10位圏内にあと少し>
大韓航空、巨人軍のイ・スンヨプ選手へのFクラス無料往復航空券の提供を延長(8.21)
スターフライヤー、関空線運賃は他社の13%割引、国際線乗継も8900円で予定(8.23)