クラツー、高級・高品質な国内バス旅行ツアーを発売−ブランドを確立へ

  • 2007年8月21日
 クラブツーリズムは20日、高級、高品質を前面に打ち出した国内バス旅行ツアーを発売する。これは10月2日から、2台の専用バス「ロイヤルクルーザー『四季の華』」を使用して催行するもので、「非日常の世界」である旅行にワンランク上の上質な時間を求める、高級志向の消費者をターゲットにしている。ロイヤルクルーザー「四季の華」は、通常大型バスでは11列となるシート配置を8列のみとし、シートには頭部の高さを調節できるヘッドピローやレッグレストなどを設置するなど、快適な空間とした。また化粧台付きのトイレや、コーヒーメーカー、スリッパ、ひざ掛け、おしぼり、傘の貸し出し、個人用ヘッドフォンでの音楽などの提供など、アメニティやサービスも充実させている。

 ツアーの特徴としては、15名から30名の少人数で催行し、全行程に添乗員が同行。また、全コースでロイヤルクルーザーを利用し、専属のドライバーとバスガイドを配する。現時点では26コースを設定しており、全て吟味された観光スポットをゆったりと巡るコース設定とし、宿泊施設や食事も厳選した。料金は例えば、「ロイヤルクルーザー『四季の華』で行く、錦秋の東北7日間」の場合、出発日が10月の14日、21日、28日で、囲炉裏端料理やフランス料理、人気寿司店での特上寿司など全ての食事を含み、1人あたり23万円だ。

 なおクラツーでは、10月から社内に高級志向の国内旅行のメディア販売セクション「四季の華倶楽部」を立ち上げる予定。「四季の華」は以前から使用していたブランドながら、高価格・高品質なツアーの販売が好調なことから、より強く確立する狙い。好調さの例としては、JR東日本の「大人の休日倶楽部」と共催で実施する「夢空間・北斗星トレインクルーズ」は、5泊6日で25万円から50万円と言う価格設定ながら既に完売しており、全体で200名から300名のキャンセル待ちが発生。そのうち50万円の「エクセレントスイート」使用コースも、30名程度がキャンセルを待っている状態だという。

 「四季の華倶楽部」のコンセプトとしては、単に高額なだけでなく、「本当に特別な体験をできる旅行を提供する」こと。例えば「夢空間・北斗星トレインクルーズ」のように、FITでは不可能な旅行を企画することで、「旅行会社で旅行商品を買う、という必然性を定着させたい」考えだ。