本保総観審、スピード・効率・成果を意識した行政へ−観光庁は総合力を高める

  • 2007年7月23日
 国土交通省総合観光政策審議官の本保芳明氏が7月20日、業界紙との会見において所信を表明し、「スピード、効率、成果」を終始した施策を展開していく考えを示した。「観光立国推進計画の実現、日中国交正常化35周年事業などあるが、最大のミッションとしては観光庁構想の実現」をあげた。ただし、観光庁「構想」という点について、「組織を作ることが目的ではなく、仕組みを使い、観光行政のパワーアップを図りたい」とその意図を説明。観光庁の実現により、「総合力を発揮する『総合行政』という言葉は無いが、その仕事をしていく」とした。

 また、閣議決定している観光立国推進基本計画については、数値目標もあるが、「紙に書いたプランをいかに実現していくか。5年間の計画だが、3年で全て手を打たないと間に合わない。気持ちとしては前倒しで実現したい」と意欲を示した。また、基本計画において、各種の数値目標を設定しているが、実施計画を「短期間にまとめるべきではないか」とスピードを意識しつつ、内容としても、中国、韓国からどのくらいの訪問者が見込めるか、日本のどの地域につれて行くのかなどを明確にしながら、地方自治体との協力も前提に、計画を進めていく。

 特に観光は「基本は民間、地元がメインのプレイヤーであり、官に頼る構造は良くない」と明言しつつ、「それぞれが責任を果たし、その役割を果たしていく」ことが必要という考えを示した。