名古屋発ビジネス旅客、02年から50%増−Cクラス以上利用も6割

  • 2007年2月26日
 中部国際空港利用促進協議会はこのほど、中部地区の企業に対して海外出張旅行者の動態調査を実施した。これによると、2002年に実施した同様の調査と比べ、今回の調査となる2006年の企業サンプル数は289社から201社に減少したものの、総旅客数は02年時の5万9782人から50%増となる9万770人と大きく増加したことが分かった。中部国際空港が開港したことで、海外出張需要が促進されている実態が浮かんでいる。

 出張の方面としては北米、欧州が前回調査とほぼ同様の人数であったが、中国は02年の1万人から06年は3万人と3倍増となり、全体のシェアでも中国が前回の17%から33%へと増加した。一方で北米は02年の25%から16%、欧州は19%から13%とそれぞれシェアが低下した。

 出発空港の利用は、中部が77.3%、成田が16.7%、関空が6.0%。方面別の出発利用空港は中国行きの88.1%、アジアも82.8%がセントレアを利用している。中部発中国本土行きは10都市への路線があり、アジアも8都市と結んでおり、こうした点が利用動向に直結している。

 なお、この調査では利用した座席クラスについても調査し、全体では約6割がファースト、ビジネスクラスの利用であった。ただし、渡航先の地域別では中国ではビジネス以上が2625人に対して、エコノミークラスが2万7017人となっており、アジア方面でも8割弱がエコノミークラスの利用であった。