日本航空、今年度のチャーターは700本、座席確保難の欧州は60%増

  • 2006年11月22日
 日本航空(JL )の今年度のチャーター便運航本数は、昨年度実績の727本と同規模の700本となる見通し。本数の多いデスティネーションでは、ハワイは昨年200 本を運航したが、今年度は140 本。昨年度は福岡発ハワイ行きの定期便の運休をチャーター便で振り替える形をとっていたため、実質的には同規模といえる。パラオは昨年の130本から140本と増加するほか、グアムは100本規模の見込みだ。

 注目は欧州。特にレジャー需要では中欧への人気が高まり、各種の商品も造成されているが、その一方で定期便の座席を確保することが難しくなりつつあるところ。JLでは昨年の28 本から45 本へと本数を拡大し、こうした需要に対応。また、アメリカ本土はオーロラ等の人気も追い風に80本から90本とする。


▽新デスティネーションへも意欲

 JLでは現在、チャーター運航の重点地域としてアンカレジ、プラハ、パラオ、ウランバートル、アリススプリングス、モントリオールの6ヶ所をあげている。また、先ごろマジュロへのチャーター便の運航も決定したが、こうした新しいデスティネーションも、長期的に成長すると捉え、取り組む考えだ。

 新たな運航先は、機材、および運航上の観点から、概ね最大で日本発12時間程度の飛行距離が対象。距離的には問題のない中国各地のほか、ネパール、先ごろのマジュロをはじめとする太平洋の各諸島、さらに中欧が検討対象となっている。このうち、中国・海南島は今年度内に実施することを目指しており、近距離のデスティネーションとして今後、取り組んでいく。特に海南島は三亜、海口ともに空港施設だけでなく、ホテルやレジャーなどの施設も整いつつあり、ビーチを目的にした20代から30 代の子連れのレジャー需要を見込む。さらに、国際会議の可能なボアオは、MICE需要にも対応できるため、今後は中国方面のチャーター便の運航としても注目されるところだ。

 なお、ジェイティービーとのチャーター便の運航については、3月ごろの地方発ハワイ行きの需要に対応、来年度以降に本格化する。