一休、営業収益50%増、純利益も60%増と大幅な増益を記録

  • 2006年5月16日
 高級ホテル・旅館の宿泊予約サイト「一休.com」を運営する一休の平成18年3月期決算(平成17年4月1日〜平成18年3月31日)は、営業収益50.8%増の18億7100万円、営業利益63.2%増の11億8500万円、経常利益62.2.%増の11億7700万円、当期純利益60.2%増の6億9600万円と、大幅な増収増益を記録した。平成18年3月期から業績に応じて株式配当を実施する。具体的には当期純利益の20.8%を配当性向の目安とする。
 会員数は前年比約30万人増の約109万人(平成18年3月31日現在、以下同じ)。「一休.com」、および「eオークション」の取扱施設数はホテルが9.61%増の547施設、旅館が40.50%増の281施設、合計が18.45%増の828施設。「一休.com」販売宿泊数は約114万泊、販売取扱高は252億900万円、「eオークション」の販売宿泊数は約1万5000泊、販売取扱高358万円であった。

 一休.comは、取扱対象ホテルのラインアップがほぼ完了、今後は東京を中心に進出予定の高級ホテルの取り込みを目指す。高級旅館はホテルと比べ、施設数が少ないが、将来的にホテルと同程度の取扱施設数へ向けて拡充する。また、他サイトとの差別化を目指し、各施設への送客数の増加を図り、ホテルや旅館との連携強化、施設の厳選、宿泊プランの充実、機動的なプランの提供、ホームページ宿泊施設紹介画面の質の向上、利便性の向上に取り組む。収益機会の拡大を目指し、引き続きネット、高級、ホテル、旅行分野での事業展開を進めていく考えだ。

 次期は今期と同様、効果測定と費用面から成功報酬型広告と検索結果上位表示を主な集客手段とし、今期と同程度の年間約30万人の増加を見込む。また、一室あたりの平均単価は高級リゾートホテルと高級旅館の利用数が増加するという予想から、今期から微増を予測。客室の供給は早めの設定を促し、需要に応えたい考え。これにより、「一休.com」販売取扱高は約3割増となる320億円程度を目指す。また、高級レストラン即時予約サービスを6月から開始、売上目標は8000万円。次期業績予測は営業収益が24億4200万円、経常利益が15億5000万円、当期純利益が8億9300万円としている。