日中観光交流年が始まる、交流拡大に向け認識を共有する


▽日中各地で各種イベント催し、人的交流促進へ
これに先立ち、日中観光交流年記念講演会で日中の両国からそれぞれ政府、民間から代表者が交流年の概要を説明した。国土交通省大臣官房審議官大西珠枝氏は、予定されている中国からの大規模な誘客事業において、日本国内の3ヶ所程度の地域において青少年交流を起爆剤としたいと語り、決定していないものの北海道、近畿地方ともう一地域で実施する計画を披露。このほか、友好都市の交流として静岡県と浙江省など、20件の事業を計画しており、合わせて中国側の旅行会社を日本へ招聘し、商品造成を促す。また、訪日旅行スペシャリストの育成を援助してきた事業を今後も継続、特に今年は訪日団体旅行ビザの発給対象として新たに拡大した地域での訪日旅行の取扱いの増加を目指し、こうした地域で実施を行う。
中国国家旅游局旅游促進及び国際連絡司長の劉克智氏は中国側の日本発の訪問者促進策について、国家旅游局を中心として地方旅游局とともに来日プロモーションを実施することで商品造成を促すとしたほか、人文科学、芸術等で展覧会などの開催で旅行意欲を高める消費者向けイベントの実施も行うとした。
▽青少年交流の促進で旅行・教育関係者らが意見交換
日中観光交流年のオープニングにあわせ10日、中国から来日した代表団には中国での文部省に相当する教育部の代表らも加わっており、日本/中国の旅行・教育関係者らが意見交換会を開催した。この中で互いの課題として、日本側からは中国側に対して、「急な訪問キャンセルが多く、最低でも事前交流等の計画・予定から3ヶ月前の連絡が欲しい」、中国側から日本側には「互いの文化を理解した交流を」とそれぞれ課題を持ち合い、今後の交流に活かす方向性を話し合った。