米・カリフォルニア、予算増額、国際市場向けは3.5倍に

  • 2006年2月17日
《米・サクラメント発:高橋絵美》 カリフォルニア州観光局は今年度の観光予算を前年比約40%増の2500万米ドル(約30億円)とし、このうち国際市場向けに前年比約3.5倍となる260万米ドル(約3億円)と大幅増とする。2月14日、15日に開催されたカリフォルニア・トラベル・マーケット(CTM)において同観光局が明らかにした。
 拡大した国際市場の予算は、主に同州観光局がイギリス、ドイツ、日本、オーストラリアに展開する4ヶ所の海外オフィスに対するもの。各国への予算配分、項目の詳細は未定だが、110万米ドル(約1億3000万円)はセールス・ガイド等の冊子を刷新する費用となる見込み。

 カリフォルニア州は今後、日本市場での活動として、日本語サイトのコンテンツを拡充すること、日本語セールス・マニュアルの製作、また既存の同州を取り扱う英語冊子の日本語への翻訳などを予定している。カリフォルニア州観光局業界担当ディレクターのテリー・セルク氏は「今回の国際マーケットへの予算の増額は、これらの活動をスムーズに、そして実現時期を早める」とコメント。国際市場へ投資する予算増額により、日本市場での情報提供の充実度を高め、誘客につなげる考え。


 なお、今年で第10回を迎えるカリフォルニア・トラベル・マーケット(CTM)は州都サクラメントで開催。参加者はサプライヤー90名に対し、バイヤー88名、報道関係者15名。カリフォルニアへの訪問者のうち97%は米国居住者と、国内需要が非常に高いことから、バイヤーは約半分がアメリカ国内からの参加。参加者数は過去2年の同マーケットと比較し、大きな変化はないが、主催者側は「参加者の質が年々上昇傾向にあり、CTMは良いビジネスを生み出す絶好の機会」と評価している。
 来年は全米旅行産業協会(TIA)が開催する旅行見本市「パウワウ」が4月21日から25日にアナハイムで開催される予定で、CTMもこれに合わせてアナハイムで開催する。