NH、ビジネス旅客堅調・国内景気上向きで業績を上方修正

  • 2006年2月1日
 ANAグループの平成18年3月期の第3四半期業績(平成17年4月1日〜12月31日)によると、売上高1兆381億円、営業利益899億円、経常利益753億円、当期純利益299億円となった。国際線の欧米線でビジネス需要が堅調であること、国内線旅客数の伸びなどで航空事業、旅行事業の伸びが見込まれており、売上高は昨年4月末の予想から240億円の増加。これに伴い営業利益、経常利益、純利益とも予想から大きく上回る想定から、業績予想を上方修正する。なお、株式配当についても3円を継続する計画だ。

 国際線については反日デモの影響が残るものの、ビジネス旅客が好調であることから、旅客数は0.8%減となったが、旅客単価の増加で国際線旅客収入は1730億円と前年同期から104億円の増収。国内線旅客は2.7%増となり、240億円増となる5246億円となっている。国内線の増収要因としては、燃油サーチャージで80億円、中部国際空港の開港効果で約80億円、スーパーシートの導入で35億円程度、その他は羽田新ターミナルの供用、eチケット化などとしている。
 航空事業の好調さを反映し、旅行事業も売上高で95億円の増収。特に国内では愛・地球博後も沖縄方面の旅客が好調のようだ。なお、航空事業、旅行事業、ホテル事業、その他事業の全セグメントにおいて黒字を計上している。

 なお、第4四半期の3ヶ月では127億円の赤字となる見通しだが、主な押し下げ要因は燃油費の高騰。通期での連結業績予想は売上高1兆3500億円で期初予想から240億円の増加、営業利益785億円で45億円増、経常利益560億円で115億円増、純利益170億円と70億円の増加となる。