香港、業務渡航2桁成長、CX・HKTB共同で華南含む需要拡大めざす

  • 2005年7月26日
 キャセイパシフィック航空(CX)、香港政府観光局(HKTB)は共同で業務渡航関連を取扱う旅行会社63名が参加し、香港インディビ・アップデートセミナーを開催した。CX日本支社営業本部長のジェームズ・ジンズ氏は、「2005年1月から7月まで、業務渡航旅客数は2桁増を示している」と堅調な業務渡航の現状を説明。スカイトラックス社のエアライン・ベスト・イヤーの受賞をはじめ、世界最優秀エアラインラウンジ賞などを獲得したことで、安心、安全、サービスの良さを打ち出すことができ、「これを機に、旅客数の増加を目指したい」と語る。
 CXによると、現在の旅客数の約4割が業務渡航。今回のセミナーでは、香港だけでなく、華南地区珠江エリアへの業務渡航者の増加にも配慮。この地域は近年、日系企業の製造業の進出が活発で技術者を中心に2、3ヶ月滞在するケースが増えている。さらに、この華南地区への赴任者は週末を香港で過ごし、家族を日本から呼び、一緒に香港を楽しむケースも散見されるという。セミナーでは香港貿易発展日本主席代表の古田茂美氏が、香港、華南地区の重要性を説明。中国のGDPの3分の1を占め、平均成長率が16%を超える現状、および5年以内に完成目処が立つ香港、広東、マカオを繋げる高速道路の建設など、経済的、地理的に見て、このエリアのビジネスが成長すると強調。こうした背景を踏まえ、CXなどでは同エリアへの業務渡航者の需要拡大を図る考えだ。
 HKTB日本・韓国地区局長の加納國雄氏は、「香港は経済面で世界ナンバーワン。日本人訪問者は6月までで前年比20%増だが、回復率は世界と比べた場合には遅れている」として、香港経済の勢いと同様に、訪問者数の増加に期待した。