求人情報

CX、eチケ化などコスト削減が順調に進む、下期は福岡線増便も視野

  • 2005年7月12日
 キャセイパシフィック航空(CX)日本支社営業本部長のジェームズ・ジンズ氏はこのほど、日本市場での現状、今後の展望などを語った。CXが定期便を就航する5都市の旅客動向は日本発の旅客およびインバウンドともに好調。東京発のロードファクターは80%台であるほか、名古屋発80%台、札幌線75%台、大阪線は70%から75%、福岡線は65%台とほぼ順調。燃料費の高騰で燃油サーチャージの徴収金額を引き上げて対応しているが、これ以外のコスト削減への積極的な取組みが成果を挙げているという。CXでは全社で2007年まで、1.8香港ドル/ATK(有効トンキロ)を目指しており、実現した場合には現在の10%程度のコスト削減となる。ただし、路線展開としては今後、機材の導入なども控えており、「収益が見合うならば」との条件付だが、積極的な展開を模索している。
 コスト削減の一環としてIT化を推進することも重要な施策。現在、CXのサイトでオンライン・チェックインが可能だが、「旅客は旅行の一連の流れとして、予約からチェック・イン、運航状況とチェックすることからサイトの利用率は高い」とのことで、「香港以外では日本が利用度の高い市場だ」という。また、日本市場でのeチケット化率は昨年一年間で16%から、今年現時点まで39%に高まり、順調にeチケット化が進んでいるとの考えを示した。今後は、携帯電話でのチェック・インなど、さらなる利便性の向上が課題となる。

 下期の路線については、福岡線で香港との直行便の増便を検討している。これはインバウンドの需要が好調であること、九州地域の観光魅力が高いこと、地理的に香港から近く観光面でのデスティネーションとしての可能性を秘めていることから、増便を模索。福岡には既に台北経由で週7便を就航することから、週3便などでの就航が検討されているようだ。また、今年春に増便した名古屋線も順調に推移しており、基本的には便数は維持する。香港政府観光局(HKTB)と共同で展開する「香港逃避行。」のキャンペーンも旅行各社の集客状況が予想を上回っている状況であることから、下期も継続する考えもあるようだ。
 また、インバウンドでは北海道への需要も高い。特に、札幌線は冬の季節に雪を楽しむ旅行客が多いが、夏の期間のラベンダー畑やフライ&ドライブも人気の高い旅行だという。旭川市の働きかけ、香港でのPR活動も予定されており、9月を目処にチャーター便を運航する計画もある。