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ニッコウ、中間決算で売上高は55%減、今後は春のヨーロッパに注力

  • 2003年11月25日
 ニッコウトラベルの平成16年3月期の中間決算(平成15年4月1日〜9月30日)は、売上高が前年比55.2%減の11億3000万円、営業損益が1億8300万円の赤字、経常損益が1億6400万円の赤字、中間純損益が1億4300万円の赤字となった。この中間期はイラク戦争、SARSの影響により日本人出国者数の大幅減少に伴い厳しい状況であったが、サービス向上に努める営業や独自の情報と基準でツアーの催行を実施し、カナダや中国方面のツアー催行を全て中止した。これにより前年同期と比べ、13億9300万円の売上額の減少、中間期のキャンセルの総数は1040名、売上金額で4億9900万円の損失となった。
 今後については、ニッコウトラベルは第1四半期に説明会の集客が好調であること、旅行の申込みが順調であることから回復に明るい見通しを示していたが、ここに来て説明会の集客が高くとも需要に結びつくまでの心理的な影響に懸念を示す。同社によると、主要顧客である60代から70代の層が来年の1月から2月に再発がうわさされるSARS、イラク戦争後の自爆テロの頻発などで海外旅行を手控える傾向にあるという。ただし、通期の業績予想は売上高が40億5000万円、経常利益が4000万円、当期純利益が3300万円と当初の見込み通りであり、下方修正するほどの需要減では無いとしている。このため、11月中旬以降に朝日新聞の全国版に広告を掲載する春のヨーロッパ・ツアーの集客に注力するという。

▽渡航先別旅行売上高、旅行者数の構成比率
(デスティネーション/売上高[前年同期比]/旅行者[前年同期比])
ヨーロッパ/82.4[4.1ポイント減]/81.3[3.0ポイント減]
北米/8.2[3.8ポイント増]/8.2[4.1ポイント増]
中南米/1.8[1.7ポイント増]/1.1[1.1ポイント増]
オセアニア/3.3[0.3ポイント増]/3.8[0.4ポイント増]
アジア/1.7[2.1ポイント減]/4.2[3.4ポイント減]
アフリカ/1.3[0.4ポイント増]/1.0[0.4ポイント増]
その他/1.3[増減なし]/0.4[0.4ポイント増]