SARSによる訪日旅行も大打撃、4、5月は大幅減、年累計もマイナスに
国際観光振興会(JNTO)はこのほど、SARSによる訪日旅行の影響を取りまとめた。SARS感染地域は東アジア地域とトロントに限られていたものの、訪日外国人旅行者数(昨年実績約524万人)のうち、半数以上(約279万人)が感染地域からの訪問者であるため、大きな影響を受けている。4月下旬から国内及び外国旅行ツアー催行の禁止を通達した中国をはじめ、感染地域の指定を受けた国・地域や周辺諸国の出国者数は激減し、4月の出国者数は台湾では例年の3分の1以下に、香港では前年比で50%減、韓国は40%減となった。5月にはさらに減少し台湾では82%減にまで落ち込んだ。これを受け、訪日外客数は4月が25%減の約34万5000人に、5月が34%減の約29万人となり、1月から3月までは前年同期比で6.2%増であったものの、5月までの年累計では193万7000人の8.9%減と、前年同期と下回る結果になっている。