HISと近ツー、チャーター便の販売で提携、今後は地方発着便も検討

  • 2002年12月9日
 エイチ・アイ・エスと近畿日本ツーリストはチャーター販売で提携、年末のサイパンへのツアーを販売した。チャーター便はコンチネンタル航空(CO)を利用し、12月27日から1月3日までの8日間に計1270席を販売するもの。HISではチャオで12万8000円からの商品を企画、年末は既に完売、1月分に関しても「完売の目途がついた状態」(HIS・社長室)、近ツーではホリディで12万5000円からの商品を販売しており、「12月28日と1月3日出発分に若干残席がある」(近ツー・企画室)ものの売れ行きは好調だ。
 なお、3月以降はスカイマークエアラインズ(BC)を利用して、毎週末250席程度のソウルへのチャーター便を両社で販売していく。近ツーではエア&ホテルで2泊3日の商品を販売する予定。また、今後はヨーロッパ・ロシア・アジア・南太平洋へのチャーター、地方都市発着のチャーター便などの販売も検討している。特に近ツーはこれまで夏の季節に札幌、仙台、新潟、名古屋、大阪、広島、福岡など7都市発着のチャーター便に実績があることから、「HISとの話し合いが前提となるものの1月を目途に商品化を図りたい」(近ツー・企画室)考えだ。
 今回の提携は、エアーヨーロッパ航空(UX)が羽田/ミラノ間のチャーター便を両社が共同で販売したことがきっかけ。HISは主に若い世代、近ツーはシニア層と両社の強みを生かしながら集客のリスク軽減を行い、仕入のコスト削減が可能との判断から提携に至った。HISは今後、国内旅行に力を入れていく計画から、近ツーとの提携は「海外チャーター便の座席販売に留まらず、共同でパッケージ商品を開発する可能性もある」(近ツー・企画室)ことから幅広い提携関係になるとみられる。