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年末年始の旅行動向、海外は人数、費用とも増加の予想と好調

  • 2002年12月9日
 ジェイティービー(JTB)がまとめた年末年始(2002年12月23日〜2003年1月3日)旅行動向調査によると、期間中に海外、国内で旅行する人は合計で、前年比3%減、前々年比1.9%減の2932万人、旅行消費額も前年比4.2%減、2000年比4.6%減の1兆1642億円となり、人数、金額とも前年を下回る結果となった。
 海外旅行に関しては日並びが良いこともあり、旅行者数が前年比33.4%増、2000年比1.8%増の66万7000人にのぼる見通し。この数値は1996年に次ぎ同調査で2番目に多い海外旅行者数となっており、年末年始に限り海外旅行市場は好調だ。旅行費用の支出を減らしたい層が32.2%と前年から14.2ポイント増と増加したものの、海外旅行に限っては前年比3.8%増、2000年比0.8%増の22万5170円となり、ヨーロッパ方面が好調なことからで旅行費用を押し上げた。海外旅行の出発のピークは12月29日、続いて12月30日、12月28日の順で、ロング、近場とも12月末出発の傾向が強く、帰国は1月4日、5日に集中している。客層では、ファミリーや熟年層の動きが堅調だが逆に20〜30代女性の動きが低調で、これは旅行代金の高いピークを避ける傾向が定着したためとJTBでは分析している。
 デスティネーション別ではアジア、オセアニアが堅調である。特にアジアでは中国(前年比:48.5%増、2000年比:84.9%増)、香港(同37.0%増、同2.8%増)、台湾(同22.6%増、同5.6%増)が2000年比でも上回り、タイも2000年並を確保している。また、大洋州ではニュージーランド(同33.3%増、同14.3%増)、南太平洋(同33.3%増、同33.3%増)の伸びが目立つ。
 一方、国内旅行は低調で旅行者数は前年比3.6%減、2000年比2.0%減の2865万3千人と2000年も下回る予想となった。この理由として冬のボーナス支給額が減少するとの予想があり、最近の経済環境の悪化から年末年始の旅行に関しても堅実な消費を望む層も多いと見られる。