アフリカ観光は次の成長段階へ、インダバ2026で見えた南アフリカの成長戦略と日本市場の可能性

日本市場における南アフリカ観光の可能性

 実際にインダバに参加した日本の旅行会社からも、日本市場特有の課題を指摘する声が聞かれた。ある参加者は、安全面や衛生面へのイメージに関する懸念が依然として残るとしながらも、実際に現地を視察したことで都市環境は想定以上に整備されていたと話す。また、サファリについてはラグジュアリー層向け商品との親和性が高く、欧州では得られない特別な体験として訴求できる可能性があるとの見方を示した。

会場には航空会社や宿泊施設に加え、サファリなどのサプライヤーも多く出展する

 別の参加者は、12年ぶりに南アフリカを訪問した印象として、日本市場向け商品の内容が長年大きく変わっていないことを指摘した。その一方で、サファリに関しては主流となるケニアやタンザニア、ボツワナに加え、クルーガー周辺の観光素材にも商品化の可能性を感じたという。ただし、日本では南アフリカが旅行先候補として十分認知されておらず、欧州人気の高さも依然として大きな壁だと語る。

 インダバ2026では、ETAをはじめとする渡航環境の改善、デジタル化による情報発信強化、域内連携による広域周遊促進など、アフリカ観光の成長に向けた取り組みが数多く示された。ラマポーザ大統領は開会式の最後に「Africa is not waiting. Africa is leading.(アフリカは待っていない。アフリカは先導している)」と述べた。今回のインダバは、その言葉を裏付けるように、アフリカ観光が新たな成長段階に入ったことを印象付けるイベントとなった。

会場入口にて。商談の場でありながら、来場者を歓迎する温かな空気感もインダバの特徴で、アフリカ観光の成長への期待とエネルギーを感じさせた。