デルタ航空100周年、経営幹部が来日し日本市場への継続投資を強調

  • 2025年10月21日

 デルタ航空は14日、旅行会社らを対象に同社創立100周年を記念した夕食会を開催した。本社などから経営幹部が来日し、日本市場への感謝と今後の展望を語った。冒頭の挨拶では、アジア太平洋地域営業本部長のアター・カーン氏が「デルタの100年の歴史を日本の皆様と共有できることを光栄に思う」と述べ、長年の支援に謝意を示した。

 続いて、アジア太平洋地域副社長のジェフ・ムーモー氏が同地域の最新動向を紹介し、「日本はデルタにとって極めて重要な市場であり、78年にわたり事業を継続してきた」と強調した。

 ムーモー氏は、羽田発の全米主要6都市への直行便を含むネットワークの拡充に触れ、今冬からすべての米本土線をA350で運航することを明らかにした。さらに、仁川発アトランタ経由以遠線で実施している乗り換え時の手荷物の再預け入れを不要とする新サービスについては、2026年に羽田線でも導入するという。

ジェフ・ムーモー氏

 機内サービスでは、イタリアブランド「ミッソーニ」製の寝具や、ミシュラン一つ星上野シェフ監修の和食メニューなどを提供しており、アジア発着便での無料高速Wi-Fi提供も2026年までに完了予定とした。さらに、プレミアムセレクトの座席供給量を前年比26%増としており、羽田発着便を含めたプレミアム需要に対応している。

 グローバルセールス担当上級副社長ボブ・サマーズ氏は、同社が進める投資戦略を説明。ラウンジ拡充や生体認証技術の導入を通じて、シームレスで快適な旅行体験を目指す方針を示した。

 さらに、「日本はスカイマイル会員数が世界最大の国の一つ。このつながりに感謝し、次の100年も共に成長を続けられることを願っている」とし、今後も日本市場への継続的な投資とサービス強化を約束した。

ボブ・サマーズ氏

 パネルディスカッションでは、三菱電機、本田技研、JTBビジネストラベルソリューションズの3社が登壇し、ビジネストラベル視点からデルタの魅力を語った。登壇者からは「安全性と定時運航率の高さ」「柔軟な営業対応」「環境対応やSAF導入への積極姿勢」などが評価として挙げられた。特に法人向けサポート体制の充実や、米ビジネストラベルニュース誌で14年連続「ベストエアライン」に選ばれている点が、信頼の証とされた。

 最後に、マネージングディレクターのロブ・レベル氏が登壇し、旅行代理店をはじめとするパートナーへの感謝を述べた。レベル氏は「このフライトを支えているのは皆様の情熱とチームワーク。日本市場での成長は皆様の支援なくして成し得なかった」と、日頃の協力に改めて深い謝意を示した。

 また、「デルタには10万人の従業員がいるが、全員が日本のお客様に最高の旅を届けることに誇りを持っている。これからもパートナーの皆様とともに関係をさらに深めたい」と語り、日本市場への揺るぎないコミットメントを強調した。