コンクールイヤーの今こそ!ポーランドでショパンゆかりの地をめぐる旅[PR]

  • 2025年7月9日

中世都市・トルンと少年時代の夏を過ごしたシャファルニア、ゴルブ城

 ショパンは1852年、世界遺産に登録されている中世の都市・トルンを訪問している。フェンゲル宮殿に滞在したショパンは旧市庁舎やコペルニクスの生家などを訪れたようだが、手紙では「ピェルニクに勝るものなし!」とトルン名物のお菓子・ピェルニクを大絶賛。ナツメグやクローブ、カルダモンなどを練りこんだはちみつ入りのジンジャーブレッドで、ソフトタイプからハードタイプまでお店によりさまざまだ。トルンにはピェルニク博物館があり、ピェルニク作りが楽しめる。


ピェルニクにはいろいろな色や形がある

 トルンから車で約1時間の距離にあるシャファルニアは、ショパンが1824年と1825年、14歳と15歳の時に夏休みを過ごした風光明媚な村だ。この時ショパンは『シャファルニア通信』という新聞形式の手紙を家族に送っている。ショパンがシャファルニアで触れた民俗音楽はのちに「マズルカ」などの作品を生み出すきっかけとなった。

 ショパンが暮らした当時の建物は残念ながら現存しないが、シャファルニアにはショパン・センターがあり、ジュニアを対象にしたショパンコンクールが開催されている。夏は青々とした緑を、秋は黄葉で黄金色に染まる風景を楽しみながら、少年時代のショパンに思いをはせたい。

シャファルニアのショパン・センター

 シャファルニアから車で15分程度行くとゴルブ=ドブジンの町がある。ゴルブ=ドブジンはプロイセンとポーランドが派遣を争った地域で、1772年の第一次ポーランド分割後は街を流れるドゥルヴェンツァ川を国境に、プロイセン側のゴルブとロシア側のドブジンに分かれていたこともある。

 そんな国境沿いにあるゴルブ城はドイツ騎士団が13世紀末~14世紀初頭にかけて建てた城。丘の上にあるレンガ造りの古城で、1824年にショパンが訪れている。現在は古城ホテルとなっており、値ごろ感のある価格で宿泊できる。また、毎年7月には中世の騎士トーナメントを再現したイベントが開催されており、多くの人々でにぎわいを見せる。


ゴルブ城は人気の古城ホテル

古都・クラクフからヴィエリチカ岩塩坑、オイツフ国立公園へ

 1829年、ショパンはワルシャワ音楽院を卒業し、活動の拠点を求めてウィーンに旅立つ。その途中に立ち寄ったのが古都・クラクフで、ショパンはクラクフの象徴的存在のヴァヴェル城やヴァヴェル大聖堂などを訪問している。


竜の伝説が残るヴァヴェル城

 また、当時から観光地化されていた、13世紀から1996年まで岩塩が採掘されていた「ヴィエリチカ岩塩坑」も友人と訪れており、クラクフ近郊の観光を十分に楽しんだようだ。なお、ヴィエリチカ岩塩坑は1978年に世界遺産に登録されており、エスコートツアーの定番スポットでもある。数分程度だがショパンの音楽が流れる場所もあるので、フリープランの場合もエクスカーション先として必ず用意しておきたい。


ヴィエリチカ岩塩坑の塩でできた礼拝堂

 さらに、ショパンはクラクフから車で30分のオイツフ国立公園も訪問している。ジュラ紀の石灰岩地形が特徴の国立公園で、ショパンは「ヘラクレスの棍棒」と呼ばれる石灰岩の奇岩を見学したり、ルネサンス様式の城「ピエスコヴァ・スカワ城」を訪れたりとずいぶん楽しんだようだ。文化観光だけでなくポーランドならではの自然を堪能したい人にはぴったりのスポットで、クラクフからのエクスカーション先のひとつとして提案したい。


オイツフ国立公園のプロンドニク渓谷。奥にはピエスコヴァ・スカワ城がそびえる
ポーランド政府観光局

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