KLMの大阪線、デイリー復活なるか?CXOのバリー・テルフォート氏インタビュー
新プレエコに手ごたえ 日本路線の回復に期待、羽田移転も視野に

フォート サステナビリティはKLMにとって重要なテーマで、機材の更新とSAF(持続可能な航空燃料)の2軸で取り組みを進めている。機材については低燃費・低騒音の次世代機への更新を積極的に進め、投資を継続しているところだ。
SAFについては、従来の燃料よりも約80%~85%CO2排出量の軽減が見込める。世界的に供給体制が十分ではなく、値段も高いが、KLM・エールフランス航空は2024年航空会社として最もSAFを購入した会社だ。今後もさらに取り組みを強化していかなければならないと考えている。お客様に協賛金として「SAF Contribution」を協力いただいているが継続するとともに、企業のパートナーシップも引き続き募集していく。
フォート 我々はEUのSAF政策には賛同しているし、環境貢献策は積極的かつ誠実に取り組んでいる。しかし、ひとつ懸念があるとすれば「規制の公平性」だ。全航空会社に規制が同じよう運用されていない点は改善の余地があると思う。
我々は日本/アムステルダム間に対し、EUの基準でSAFを混合し、お客様に協賛金をお支払いいただいている。しかし、他国の航空会社で経由してEUを訪れる場合、規制の対象は経由地/EU間のみとなる。例えば中東経由で日本に向かう場合、日本/中東間はEUのSAF規制が適用されない。これでは競争力において我々の不利になる。適用の公正性を見直してもらいたい。
フォート AIの導入は航空業界において可能性が非常に大きいもので、航空会社にとってはコストが抑えられ、カスタマーエクスペリエンスの向上につながる。
我々にとっては紙のマニュアルで解決していた煩雑な問題が、AIにより短時間で解決できることは大きなメリットだ。お客様にとっては、旅行をカスタマイズするための要望にAIが的確に応えてくれるため、利便性が向上するだろう。
さらに、我々はサステナビリティの取り組みにもAIを活用している。例えばフライト後に残った機内食を分析し、適切な搭載量を判断するとともに、お客様の嗜好を分析させている。機内食の搭載量を管理できるため、食料ロスの削減にもつながっている。