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地域に分け入るJAL社員たち~福岡県編~

  • 2022年8月17日

豊かな自然を次の世代へ、海洋保全にも力を入れる宗像市
伝統工芸を活かして「何度も訪れたくなる町」に、福智町

-今後の需要回復も見据えて、コロナ後はどのようなターゲットにどのような商品・素材を紹介していきたいですか。

 最大の課題は「知名度アップ」です。まずは多くの方に上野焼を知っていただき、この地を訪れていただきたいと思っています。遠州七窯の1つでもあり「茶陶」として歴史を刻んだ上野焼ですが、福岡県民でもご存じの方が少ないのが現状です。

 年に2回開催される春・秋の陶器まつりに足を運んでいただき、上野焼にふれ、歴史に思いを馳せながら福智の地を歩いていただきたい。「のんびり、ゆっくり、ふくち旅」そんな言葉が似合う町です。近隣県から九州内、ひいては国内外に上野焼の良さを伝えるための情報発信と体験を絡めたブランディングができればと考えています。

まちづくり総合政策課課長 木村貴代美さん

1994年に旧赤池町に入庁。2006年3月に赤池町、金田町、方城町の3町が合併し福智町が誕生しました。合併後は生涯学習課、保健課に所属し、生涯学習課では地域の活動支援や町立図書館・歴史資料館の建設に、保健課では住民の方の健康増進事業や高齢者福祉等に携わりましたが、ここ2年は新型コロナウィルスワクチン接種体制整備や感染予防対策に追われる日々でした。

今年4月からまちづくり総合政策課に配属され4ヶ月が過ぎましたが、想像以上に業務の幅が広くスピードが求められるため、今は業務について理解を深めつつ係員に支えてもらいながら毎日充実した日々を送っています。

-観光資源やお薦めの食、特産品などをご紹介ください。

 年間数万人の登山客が訪れる町の象徴・福智山。その麓に広がる福智町は、県内最大最古の「虎尾桜」や樹齢500年の「迎接の藤」、上野峡の「白糸の滝」などの豊かな自然に彩られています。国指定史跡や足利尊氏ゆかりの興国寺、国指定伝統的工芸品の上野焼、勇壮華麗な山笠、筑豊炭田の一翼を担ったヤマの面影など多彩な歴史と文化にあふれています。また、「うれしいひなまつり」や「かもめの水兵さん」等数々の童謡を残した河村光陽の生誕地でもあります。

ふるさと納税の返礼品にもなっている「ふくち☆リッチジェラート」。カタラーナやあまおう苺のほか、特産のとよみつひめいちじくの赤ワイン煮も人気

-地域が抱える課題や目標、それに対する取り組みについて教えてください。またその課題のなかで、JALからの出向者の方に期待することは何でしょうか。

 多くの自治体と同様に、少子高齢化、人口減少、地域コミュニティの希薄化、町の産業でもある上野焼や農業の後継者不足など、地域の課題は様々です。そうしたなかでも多くの方に福智町の魅力を発信し、福智町を知る・足を運んでもらう交流人口から、福智町のファンになってもらう信頼関係人口を増やしていくことが重要だと考えています。

 福智町では、観光資源等を活かした滞在型の拠点施設整備を計画しており、町の観光資源のブラッシュアップが欠かせません。松本さんにはJALでの経験を活かしていただき、上野焼を核とした観光プランや、福智町を五感で楽しめる体験プランの構築に力を発揮していただきたいと思っています。

様々な体験や研修、合宿などに利用できる福智町自慢の生活体験施設「ふれあい塾」。近隣には温泉施設「日王の湯」、「B&G海洋センター」、「金田ふれあいスポーツ公園」などがあり、スポーツ合宿にも最適です