travelvision complimentary

【シンガポール現地レポート】Dear Japan シンガポール人は早く日本に行きたくてたまりません。

  • 2022年7月20日

 ちょっと違った視点でも観察したことがあります。シンガポールは人材の輩出が資源というほど、教育に熱心で学力競争も激しい国として有名です。国土も狭く地形や自然には恵まれていない為、子供が自然に触れ合う機会はかなり限定されています。ところが日本の学生は学校のカリキュラムを通じて林間学校や体験学習、自然ボランティアに参加する機会があったり、プライベートでも釣り、ハイキング、キャンプ等、自然や学問以外の学びを習得する環境に恵まれています。個人的には、そういった子供向けの自然・文化体験プログラムがシンガポール人にとって全く新しい訪日アクティビティになるのではと感じています。親子や家族でも参加しやすいものだと思いますし、シンガポールで生まれ育った親達にとっても初めての経験になるかもしれません。

 加熱する学力競争やコロナによる経済悪化、インフレによる物価高を通じて、英才教育に疲弊し始め、ただ勉強だけをさせて良いのだろうか? 学問以外にも子供の視野を広げさせる体験をさせることはないのだろうか? と感じ始めている親も多いと思います。治安も良くおもてなしに溢れる日本は、そうしたニーズを満たすにはぴったりな国だと信じています。

 シンガポール人にとって日本は、国境が開いたら旅行に行きたい国No. 1です。ほとんどの国がワクチン接種証明を条件に旅行目的の渡航を解禁しているなか、日本はまだFITの自由旅行を認めておらず、解禁が待ち望まれています。私の上司は来年の北海道スキー旅行を計画しており既に航空券を購入済みですし(それまでに国境は開くと見通して)、同僚は来年の初めに日本でのハネムーンを計画しており、妻の友人もつい最近年末の休みを活用した訪日旅行を決め、チケットを購入したと聞きました。流石に半年後には完全に解禁されているだろうと誰もが思ってはいるものの、半ばギャンブルのような状態で航空券を購入しているわけで、こうした例からも、訪日旅行への熱意を感じてもらえるのはないでしょうか。

チャンギ空港近辺のチャンギビーチパークより。離着陸する航空機を楽しめるスポットです

 近すぎず、遠すぎず、言葉が通じなくとも治安が良く安全で安心できるちょっとエキゾチックな日本に、訪日観光客が自由に旅行できる日が近い将来訪れることを願っています。