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フィンエアー3年目の大規模ファム、一層の地方送客を推進

  • 2017年7月19日

ヘルシンキからの多彩なエクスカーションを提案

夏でもサンタに会える白夜の町

客室からラップランドの大自然を一望できる「アークティック・ツリーハウス・ホテル」。ツインルームも充実している

 こうした状況で開催されたメガ研修会は、今年で3回目。永原氏の発案で、日本市場でのみ実施されている取り組みだ。参加者は約10名ずつ6つのチームに分かれて前半はチームごとに各地を訪問、3日目の夜に全チームがヘルシンキに集まり、研修結果を報告しあい情報を共有するという趣向。6月7日にAYまたはJL、BAでヘルシンキに入った参加者は、到着後早速チームに分かれ、それぞれ北カレリア、ロヴァニエミ、ハメーンリンナ、リトアニア、エストニア、ラトビアに向かった。

 記者が同行したのは、「ロヴァニエミ・ルカ」チーム。165人乗りのエアバスA320型機に乗って向かったロヴァニエミは北極圏の入口に位置するオーロラの町で、サンタクロースの故郷として知られる。

「ラップランド・ホテル・オウナスヴァーラ・シャレー」のコテージ。2室ずつの独立したコテージながら、各室ともWiFiが無料

 まずは、空港とロヴァニエミ市街の間にある「アークティック・ツリーハウス・ホテル」を訪問。昨年オープンしたリゾートホテルで、森の中にコテージスタイルの客室が全37室並ぶ。各室北側が全面ガラス張りになっており、冬は部屋からオーロラを観賞できる。

 この日は、「ラップランド・ホテル・オウナスヴァーラ・シャレー(Lapland Hotels Ounasvaara Chalets)」に宿泊。ケミ川のほとりにあるコテージタイプの宿泊施設で、各部屋には専用サウナとキッチンを完備している。フィンランドはサウナ発祥の地。多くの宿泊施設は客室にサウナを備えており、スイッチひとつで本格的なフィンランドサウナを体験できる。

サンタクロースからの手紙は、申込書を記入して専用ポストに投函することでオーダー可。赤いポストは次のクリスマスに、黄色いポストはすぐに届く仕組み

 翌日はサンタクロース・ビレッジへ。サンタと記念写真を撮ることができるほか、ポストオフィスからはサンタクロースからの手紙をオーダーできる。日本語を含む13ヶ国語に対応しており、子どもや友人への最高の贈り物となるだろう。


大自然の中で本物の伝統サウナを体験

家族で楽しめるルカのラフティング。カメラやスマートフォンはドライボックスに入れることができ、急流以外の場所なら記念撮影も楽しめる

 続いて、バスで東へ180キロメートルほどのルカへ移動した。ルカは、フィンランドでも特に自然に恵まれた地域で、夏はカヌー、トレッキング、ベアウォッチングなどが楽しめる。一行が体験したのは、キトゥカ川を下るラフティングプログラム。全長約14キロメートル、所要2時間の川下りで、途中5ヶ所の急流を体験する。ライフジャケットなど完全装備ながら、5歳から参加できる手軽さで、迫力満点の大自然を安全に楽しめる。

 続いて、ロシア国境に近い森の中にある「イソケンカイステン・クルビ(Isokenkäisten Klubi)」へ。童話の世界から出てきたような湖畔のログハウスでは、巨大な石窯で薪を焚き、サウナ室を燻す伝統のスモークサウナを体験できる。ストーンに水をかけて水蒸気を発生させるロウリュや、白樺の枝葉で全身を叩いて血行をよくするヴィヒタ、炭を使った泥パックなどはフィンランドサウナならでは。水着の着用も可能で、グループや家族連れにも最適だ。

家族経営の「イソケンカイステン・クルビ」。サウナでさっぱりした後は、手作りの紅茶のサービスも。まるで童話の世界に入ってしまったかのようだ

 サウナで十分温まったら、目の前の湖に入ってクールダウン。1年を通じて水温4度で、冬には氷に穴を開けて入る。最初は冷たいが、大自然に包まれてリラックスできる極上の体験だ。水から上がると、身体がじんわりと暖まる。

 心身共にリフレッシュした後は、宿泊地のルカ・ビレッジへ。毎年ノルディックスキーのワールドカップが開催されるスキーリゾートで、日本の葛西紀明選手がW杯史上最年長優勝記録を更新した地でもある。

オフシーズンなら格安で宿泊できる「ルカン・サロンキ」。大きなコテージに数部屋のベッドルームが付いており、1棟ならば家族や小グループに、数棟使えば大きなグループにも対応可能だ

 それだけに、インフラは万全だ。フィンランド国内で36のホテルを展開するクムルスシティ&リゾートの「クムルスリゾート・ルカホヴィ」や、アパートタイプの「スキーイン・アパートメント」など多彩な宿泊施設が揃う。

 ルカ・ビレッジから2キロメートルほど離れた「ルカン・サロンキ(RUKAN SALONKI)」は、美しく整備された湖畔に13のコテージが並ぶ宿泊施設。床面積が150平方メートルから170平方メートル、ベッド数10台から14台の大型コテージが中心で、夏期であれば1泊1棟300ユーロ程度からという格安料金で宿泊できる。

オウランカ国立公園のハイキングコースは、時間とレベルに合わせて様々なコースが設定されている。吊り橋の近くにはトイレもあり

 3日目は、オウランカ国立公園でハイキングを体験。キトゥカ川沿いの全長12キロメートルほどの初中級者向けコースで、入口の500メートルほどだけでも急流あり、吊り橋ありと盛りだくさんだ。コースはきれいに整備されており、基本的な装備さえしていけば、北欧のトレッキングを手軽に味わえる。