itt TOKYO2024

【若手ホテリエに会いに行くvol.2】ホテルウィングインターナショナル博多新幹線口 生永兼也さん

  • 2021年11月8日

全国チェーンのホテルで見えた接客の面白さ
将来は故郷に支配人として戻りたい

-ホテルの一押しポイントを教えてください。

生永 当ホテルのライブラリラウンジは24時間開いており、絵本から観光に関する本、写真集などまで様々な本をお楽しみいただけます。蔵書のラインナップは、近くの本屋さんが当ホテルのためにキュレートしてくれています。また3ヶ月前にラウンジに置いてあるコーヒーマシンを入れ替えましたので、希少性の高いトアルコ・トラジャコーヒーも挽き立ての味わいを楽しんでいただけます。現在はコロナ禍ということもあり利用人数は若干減っていますが、平常時は多くのお客様に歓談やお仕事の場としてご活用いただいていました。

博多駅周辺の立地ですので、食べる場所に困ることもありません。もつ鍋の楽天地や水炊きの華味鳥など徒歩圏内であらゆる博多の味が楽しめます。

-ご自身の立場でコロナ禍をどう捉えていますか? これを機に得た経験や考えなどがあればお聞かせください。

生永 11月で当ホテルに入社して3年になります。最初の1年ほどはコロナの影響はなく、常に満室状態で、そのうち8割から9割はインバウンドのお客様でした。その後コロナの影響で稼働は一気に落ちましたが、実は一番悪い時期でも稼働率は30%台をキープしていました。テレワークの推奨もあり、仕事場として利用されるためか、長期連泊の方も多くいらっしゃいましたし、コロナ禍中に初めてご利用いただき、リピーターになってくださった方もたくさんいらっしゃいます。

 稼働率が落ちたため、私たちスタッフも、良くも悪くも業務に追われることが少なくなりました。そのおかげでお客様とのコミュニケーションが増え、距離が近くなったと感じています。厳しい状況ではありますが、コロナが明けた際にインバウンドのお客様は戻ってくると思います。また、コロナ下で利用いただいた国内のお客様も、テレワークでは使わなくなったとしても、何かの折に知り合いに薦めていただくなどの繋がりが残り、結果的にパワーアップして復活できるのではないかと思っています。

-今後の目標についてお聞かせください。

生永 今はまだサービスの面ではもちろん、マーケティングやマネジメントの基礎知識を身につける時期だと感じています。ただ、そのように努力や勉強を重ねる中でもチャンスは必ず巡ってくると思うので、いつになるかは分かりませんが、そこをしっかり掴んでいきたいです。一番の目標としては、当社が大分にホテル展開をする際には、夢は大きく支配人として凱旋帰郷したいと思っています。

-将来ホテリエを目指す学生へメッセージをお願いします。

生永 私自身や同級生もそうでしたが、ホテルで働くことを目指すとなったとき、漠然とフロントの業務を想像する人は多いかと思います。ですが、一口にホテルといってもシティホテルやリゾートホテル、当ホテルのようなビジネスホテルと種類も多岐に渡りますし、サービスの内容やお客様の層も全く異なります。これからホテルを目指すという方に一番良いと思うのは、色々なホテルに足を運んでみることです。宿泊しなくても、ほんの少しロビーに座ってみるだけで、その空間の雰囲気やお客様の層、従業員の姿勢などが見えてきます。実際私もやっていたのですが、たとえその場に身を置くのが5分だけだとしても、今までとは違う面が見えてくると思うので、ぜひお薦めしたいですね。

 また、シティホテルやリゾートホテルになると、フロントだけではなく、レストランや宴会サービスに携わる可能性もあります。就職活動時点では細かくは決められないとは思いますが、自分のしたいことや「憧れ」などを明確にし、そこから働きたいホテルを選んでいくのが理想かなと思います。

-ありがとうございました。