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【若手ホテリエに会いに行くvol.2】ホテルウィングインターナショナル博多新幹線口 生永兼也さん

  • 2021年11月8日

全国チェーンのホテルで見えた接客の面白さ
将来は故郷に支配人として戻りたい

 「現場で働く若手ホテリエの声を聞きたい」という読者コメントから実現した本企画、第2回はホテルウィングインターナショナル博多新幹線口店でフロントのチーフを務める生永兼也さん。全国展開のホテルに転職したことで得た経験や、ホテリエを目指す学生へのアドバイスについて語ってもらった。

-まずはご自身の紹介をお願いいたします。

ホテルウィングインターナショナル博多新幹線口の生永兼也さん

生永兼也さん(以下敬称略) 大分県別府市の出身で、高校卒業後、西鉄国際ビジネスカレッジという観光業界に強い専門学校へ進学するため福岡に移りました。学校が西鉄関係だったということもあり、そのまま福岡の西鉄グランドホテルというシティホテルに入社。宿泊部でベルマンからドアマン、そしてフロントとして約5年間勤めました。現在はホテルウィングインターナショナル博多新幹線口で、フロント課のチーフを務めています。ホテリエとしてのキャリアは今年で8年目です。

-現在のホテルに就職を決めたきっかけは何ですか。

生永 西鉄グランドホテル時代にお世話になっていた上司が当ホテルに転職しており、その方の誘いを受けて転職しました。お話を受けてもすぐに決断はしなかったのですが、一番の決め手となったのは、西鉄グランドホテルは福岡1軒なのに対し、ホテルウィングは全国に38の店舗があり、研修やヘルプという形で色々な県に行って働けるという点です。

 正直なところ、「人と話すのが好き」というざっくりとした理由で専門学校のホテル課へ進学しました。当初は同級生のなかでも「ホテルに就職したい!」という強い思いを持っている方ではなかったと思います。しかし、研修や見学で実際にホテルに足を運んでいるうちに、せっかく福岡に来て学んでいるのだからホテルで働いてみようという気になりました。

 入社以来フロントで業務を行っていますが、シティホテルでいうところの予約課の業務も兼務している状態です。

-これまでのキャリアのなかで、特に印象深かったことを教えてください。

生永 入社後、他店舗のヘルプ業務として、大阪や下関、宮崎の都城などに行きました。同じチェーンのホテルでも、土地によってお客様の層やサービスの方法、特徴も全く変わってくるのが印象深く感じました。例えば同じ業務出張でも、博多であればスーツをビシッと着こんだ方が多く、都城は現場関係の出張の方が多い。その土地に合ったサービスを自分なりに考えて柔軟に対応し、期間で言えばそれぞれ1ヶ月ほどでしたが、仲良くなったお客様がいたり、数名ですが、「生永さんがいるから」とリピートしてくださる方もいました。そういう経験や喜びが自分の中で生きていると感じます。今はコロナ禍なので難しいですが、今後も機会があれば、別の地域の店舗でも経験を積んでみたいと思っています。

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