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ハワイの「今」を駐在員の視点から-再び静かなリゾート地へ、窮地に立つ観光産業

ハワイにおける現在の規制の状況

 ホノルルでは、これまで新規感染者数と陽性率、ワクチン接種率等に応じて規制を緩和する「ティア・システム」が実施されていましたが、9月20日より新たな「セーフ・オアフ・レスポンス・プラン」へ変更となりました。

 「セーフ・オアフ・レスポンス・プラン」では、ワクチン接種率70%達成でティア規制完全撤廃とされていましたが、デルタ株により達成後も安心は出来ない、接種率の上昇=新規感染者数や陽性率の減少ではないことが懸念されていました。新しく実施された「セーフ・オアフ・レスポンス・プラン」では、新型コロナウイルスに関するデータ収集が進んだこともあり、「感染拡大状況に応じて柔軟に規制の強化や緩和を行う」と定義されています。

 規制の内容は変わらず、「密を避ける」ことを目的とした集会人数制限となっており、現在は、8月25日に再強化された屋内10名・屋外25名、レストランやバーの収容定員の50%での営業が更に4週間延長となり、10月19日まで規制継続となっています。

セーフ・アクセス・オアフ・プログラム

 「セーフ・オアフ・レスポンス・プラン」による屋内・屋外での集会人数の制限とは別に、レストラン、バー、映画館、図書館など屋内施設を利用する際にワクチン接種証明書や陰性証明書の提示が必要な「ワクチン・パスポート」プログラムが、オアフ島とマウイ郡(マウイ島、モロカイ島、ラナイ島)において期間限定で始まっています。

入口に「ワクチン接種証明書が必要」というポスター掲示が義務付けられています。

 オアフ島で開始した「セーフ・アクセス・オアフ・プログラム」は、9月13日より60日間行われ、レストランの店内飲食など屋内施設へ入場する12歳以上の人は下記2点が必要になります。

・ワクチン接種証明書(ファイザー、モデルナ、ジョンソン&ジョンソンの何れかで、最終接種日から15日間が経過していること)または陰性証明書
・身分証明書(氏名と顔写真、または氏名と生年月日記載のもの)

ワクチンカードの保管も重要です。スーパーでは持ち歩き用に専用ホルダーも販売されています。

 既に開始から2週間以上が経過していますが、特にトラブル発生の報道を耳にすることはありません。接種証明書の提示方法は、デジタル証明書、原本、原本の写真の何れかとなっていますが、スマホに保存している原本の写真と運転免許証の提示で入店する方が多いように思います。

 尚、日本からの旅行者の場合、自治体発行の海外渡航用ワクチン接種証明書が使用可能だと思いますが、見慣れない証明書の真贋を各店舗の係員が判別できるのかは不明です。

より厳しい規制も許されており、フードコート利用にも証明書が必要な場合もあります。

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