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LINEトラベルjp、24歳のアプリ開発責任者が考える「旅とIT」

中核メンバーに新卒2年目の超若手
デジタルネイティブが挑む需要獲得

-その後、アプリ開発の責任者に任命されましたが、中心人物の1人として大役を担うことになり、プレッシャーや戸惑いはありませんでしたか
本間氏

本間 プレッシャーは勿論ありましたが、もともと荒波が好きなタイプなので、「楽しみだ」「チャンスだ」という気持ちの方が断然大きかったです。「LINEトラベルjp」には現在、5名の専任者にショッピングなど他部門の兼任者を合わせた計10名が関わっていますが、毎日が文化祭のようなノリで仕事をしています。

-6月に「LINEトラベル」の提供を開始してからの取り組みと、現在のアプリ開発のポイントについて教えてください

本間 10月に旅行業界の関係者向けに戦略説明会を開催しましたが、100名近い方々に集まっていただき、反応は良好でした。特に送金・決済サービスの「LINE Pay」と連動したポイント還元や、ユーザーの動向を細かく計測する仕組み、タビナカをフォローする新たなアイデアなどへの関心が高かったです。まずは旅行業界に新しい風を吹かせられたのでは、と感じています。

 アプリ開発で注力しているポイントは2つあります。1つは売り上げで、そのために裏側のCMS(コンテンツ管理システム)をしっかりと作り込み、掲載情報の質と量の拡充をはかっています。もう1つはユーザーにとって使いやすいサービスで、UIの質とレスポンスの速度にはこだわっています。

-開発の際にはどんなユーザーの顔を思い浮かべますか

本間 主なターゲットとして想定しているのはF1(20~34歳の女性)とF2(35~49歳の女性)です。男性同士の旅行が少ない一方で、女性同士の旅行は一般的ですし、家族旅行も女性が主導するケースが多いことを考えると、男性である自分の主観だけではサービスを作れないと考えています。

 F1とF2に次ぐターゲットについては、性別で広げていくのか、年齢で広げていくのかといったことはまだ決まっていません。今後はユーザーが「LINE」でフォローしている公式アカウントの情報などから”みなし属性“のデータを判定して、切り口を考えていきたいと思います。

 ただし、例えば仮に「40歳代の利用者が多い」という分析結果が出たとしても、その場合に若年層を軽視することはありません。高校生くらいまでは、常に視野に入れています。若年層はソーシャルメディアでの発信力がありますし、情報の広がりも速いです。若年層も使いやすいUIを意識することはとても重要と考えています。

-開発者として参考にしているサービスやプロダクトはありますか

本間 同じ業態のトラベルコやトリバゴをよくチェックしていて、サービスの作り方に関してはエクスペディアやBooking.comなどのOTAにも注目しています。例えばインドネシアのOTAのTraveloka(トラベロカ)のアプリは、かなり良くできていると感じました。他社とは異なる発想の綺麗なUIで、ヘッダーのメニュー部分の構成が良いと思います。そのほかにも、旅行の分野では世界中でさまざまなスタートアップが登場しているので、海外のニュースサイトなどから情報を得ています。