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IAG、欧州LCC大手ノルウェージャンの株式取得-買収も視野に

  • 2018年4月15日

DY機  ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とイベリア航空(IB)を傘下に持つインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)はこのほど、欧州LCC大手のノルウェージャン・エアシャトル(DY)の株式の4.61%を取得したと発表した。IAGは近年、LCC事業を強化しているところ。なお、今年に入ってから欧州の一部のマスコミは、長距離路線も運航するDYが、ロンドンやバルセロナから東京への路線開設を検討していると報じている。

オスロからのネットワーク(同社ウェブサイトより。クリックで拡大)  DYは1993年に地域航空会社として設立し、2002年からLCC化した、オスロに拠点を置く航空会社。欧州内路線を中心に運航し、近年は北アフリカ、中東、アジア、米国、南米などへの中・長距離路線も積極的に開設している。就航都市は約150都市、路線数は約500に上る。

 保有機材はB737-800型機、B737MAX型機、B787型機など約150機。スカイトラックスの2017年の「ワールド・エアライン・アワード」では、LCC部門で総合2位と欧州1位に、長距離LCC部門で1位に選ばれている。

 IAGによればDYは「魅力的な投資先」で、株式取得はDYと提携について協議するためのもの。さらには「全株式を取得する可能性」もあるという。ただし、現時点でDYとは協議を開始しておらず、具体的な決定事項はないとしている。

 DYはIAGによる株式取得について「報道で初めて事実を知った。IAGと協議や意見交換はしていない」と説明。一方で「世界最大級の航空会社グループからの関心を得たことは、我々のビジネスモデルの持続可能性と成長性を示しているのでは」ともコメントしている。

 IAGは現在、LCCについてはスペインのブエリング航空(VY)に加えて、バルセロナを拠点に長距離路線を運航をするレベルを傘下に持つ。そのほか、昨年末にはエアベルリン(AB)の子会社だったニキ航空(HG)を買収する計画を発表し、VYがオーストリアで設立した子会社がHGを運営する予定だったが、今年の1月には入札が失敗に終わったことを報告している。