16年のビザ発給件数は12.9%増、中国は約2倍に-外務省調べ

  • 2017年5月23日

 外務省が発表した2016年の在外公館におけるビザ発給数は、訪日外国人旅行者数の急増にともない、前年比12.9%増の538万1433件で過去最高となった。国・地域別で最も多かったのは中国の422万5832件で、全体の78.5%を占めた。2位はフィリピンが27万5537件で全体の5.1%。3位はインドネシアが19万5880件で3.6%となり、上位3ヶ国で全体の87.2%を占めた。4位以下はベトナム、インド、ロシア、ブラジル、韓国、タイ、米国と続いた。

 同省によると、中国人への総発給数のうち数次ビザは96.6%増の30万6376件だった。中国人の観光客向けには沖縄数次ビザ、東北三県数次ビザ、高所得者数次ビザを用意しているが、このうち特に高所得者数次ビザは266.1%増の14万1321件と大幅に増加。今後は新たにビザを取得せずに訪日するリピーターがさらに増える見込みだ。一次ビザについては、団体観光ビザが10.4%減の175万4818件だった一方、個人観光ビザは44.5%増の162万6813件となり、旅行者のFIT化の傾向が見られたという。

 在外公館別で見ると、在上海総領事館が1位となり、174万8522件で全体の32.5%を占めた。以下は、在中国大使館が110万3850件で20.5%、在広州総領事館が57万3115件で10.6%、在重慶総領事館が28万4856件で5.3%となり、これらの中国の4公館での発給数で全体の7割弱を占める結果となった。