ルックJTB、17年度は「安心」に注力-シンガポールなど重点化

  • 2016年12月1日

▽代金変動型商品は取扱人員40%増、チャーターは16年度並めざす

 そのほかには需要が堅いハワイについて、今月から就航するハワイアン航空(HA)の羽田/コナ線などを利用する隣島商品を強化。出発35日前までに予約した利用者には、オアフ島と各島を結ぶフライトの時間帯を、3つの選択肢から自由に選べるようにするほか、パンフレットにはバーチャルツアー用の2次元バーコードを掲載する。

 新たなシリーズとしては1月から「世界のリゾート~一度は泊まってみたいあのお部屋」を販売。パンフレットではプーケットの「アマンプリ」などアジア6軒のアマンリゾート施設を特集。そのほかモルディブ、タヒチ、カンクン、セイシェルなどの22軒を取り上げる。すべてのホテルについて、プライベートプール付きの部屋や、木に吊るされたツリーハウスなど、おすすめの客室を提案する。

 各方面の赤パンフレットよりもリーズナブルな価格帯の「黄パンフレット」で、16年度から早期の需要取り込みに向けて導入している「旅行代金変動型商品」については、取扱人員数が40%増で推移していることから17年度も継続。同商品は2ヶ月ごとに旅行代金が変動するのが特徴で、17年度はハワイ、ミクロネシア、アジアなどの方面について商品数を増やす。早期申込については旅行代金の割引に加えて、客室のグレードアップなどの特典を充実させる。

縄手氏  チャーター便利用商品については、訪日外国人旅行者の増加などにより航空座席の確保が年々困難になっている現状を踏まえて、今年も買い取りを含めた強化をはかる。16年度はヨーロッパなどに17本を運航して計2万席を確保する見込みだが、執行役員商品販売戦略部長の縄手伸弘氏によれば「9割は販売できた」ことから、17年度についても同程度の本数をめざして座席の確保に努める。現在は航空各社と交渉中で、スイス、スペイン、北欧など需要が堅いヨーロッパに加えて、カナダなども検討しているという。

 そのほか、16年度の取扱人員数が150%増となる見込みの個人向けダイナミックパッケージ型商品「エアホ」については設定都市を増やし、特に2都市滞在コースを約10%増設する。航空座席はパッケージツアー用のIT運賃席でだけでなく、公示運賃席やLCCを利用するコースも設定して、17年度は150%増から200%増をめざすという。生田氏は「17年度は『安心』と『FIT』の2本立てで考える」と述べ、個人旅行の取り込みも重視する考えを示した。