クイーンズランド、16年は日本人20万人へ-教育旅行に注力

  • 2016年3月9日

クイーンズランド州政府観光局日本局長の西澤氏 クイーンズランド州政府観光局がこのほど実施したメディア向けのセミナーで、本誌の取材に応えた同局日本局長の西澤利明氏は、16年の日本人訪問者数の目標を20万人とする考えを示した。同局によると15年の日本人訪問者数は前年比5.5%増の約16万5000人で、西澤氏は15年8月のカンタス航空(QF)による羽田/シドニー線や成田/ブリスベン線、12月の全日空(NH)による羽田/シドニー線の就航による座席数の増加を要因として挙げた。そのほかには、昨年11月に発生したパリの同時多発テロ事件以降、ヨーロッパ方面への需要の一部がシフトしてきているという。なお、日本人訪問者数には15歳未満の訪問者は含まれていない。

 西澤氏によると、同州にとって日本はニュージーランド、英国、中国、米国に次ぐ5番目の海外市場。今年もレジャー需要に加えて、修学旅行や語学研修など教育旅行の取り込みに引き続き注力する考えで、旅行会社とタイアップしたキャンペーンや旅行会社向けのセミナーなどをおこなう予定。すでに2月末からはQFと提携し、都内の私鉄で中吊り広告を展開しているほか、テレビコマーシャルなども放映している。3月には全国の学校の教員を対象に、教育旅行の誘致のための研修旅行を実施するという。

 なお、同局では20年までに、旅行者による観光関連消費額300億豪ドルの達成をめざしており、このうち日本人については500万豪ドルを目標に掲げている。同局によると15年の消費額は約320万豪ドルで、16年は昨年のQFとNHの就航により、さらなる増加を見込むという。