日本航空、14年度は売上2.7%増、営利7.7%増-営利率2桁超に

  • 2015年5月2日

▽今期は減収減益見込み、ANAHDのスカイマーク出資で「厳しい環境」に

 2016年3月期の連結業績予想は、売上高が1.2%減の1兆3280万円、営業利益が4.3%減の1720億円、経常利益が3.6%減の1690億円、当期純利益が3.4%減の1440億円。15年2月18日に「JALグループ中期計画ローリングプラン2015」で発表した数字からの修正はないが、 植木氏は、「15年と16年は目標達成のための期間と位置づけ、さらに利益を上積みできるよう努力する」と意欲を示した。

 営業利益は、円安の影響や燃油価格下落に伴うサーチャージ収入の減少により、100億円の引き下げ要素を見込むが、経費削減などにより76億円の減少にとどめる考え。税制改正により15年度から繰越欠損金に充当できる利益の割合が100%から65%に見直された影響については、斉藤氏が「2015年4月から、約130億円の影響を計画に入れている」と述べた。

 植木氏はそのほか、スカイマーク(BC)が経営再建にあたりANAホールディングスの出資を受け入れることについて言及し、今後のJLにとって「競争環境は厳しくなる」との見方を示した。羽田の国内線枠のうち約4割をJLが占める一方で、残りの6割をNHおよびANAHDが出資する航空会社が占めることになるが、同氏は「我々も共同スポンサーに名乗り出る資格はあったが、自らの判断で手を挙げないと決めた」と説明。「今まで以上に商品とサービスをしっかり強化する」と強調した。