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国内旅行業況、2年ぶりにマイナス-次期はプラス予想

  • 2015年3月18日

 日本旅行業協会(JATA)が2月に会員各社に595社に対して実施した旅行市場動向調査で、2015年1月から3月の国内旅行のDI値(※)はマイナス2となり、前期(2014年10月~12月)から10ポイント減少した。国内旅行のDI値がマイナスに転じたのは2年ぶり。ただし、12月時点で予想していたマイナス5ポイントについては上回った。JATA広報室担当副部長の勢子浩之氏は3月18日の定例会見で、「1月から3月は毎年動きが少ない。さらに前年の消費増税による駆け込み需要の影響もある」と総括した。

 業態別では、総合旅行会社が15ポイント増加したものの、その他はいずれも2桁減。下げ幅が最も大きかった国内旅行ホールセラーは31ポイント減となった。貸切バスの値上げなどにより、団体旅行が全国的に低迷していることが影響した。

 方面別では、静岡の2ポイント増以外はいずれも減少。特に東北、京阪神、九州、奄美・沖縄が2桁減となったが、東京と京阪神についてはプラスを維持した。

 団体旅行はすべての区分で前期から10ポイント程度減少。一方、個人旅行はファミリーが1ポイント増、シニアが3ポイント減、OLが2ポイント減で、概ね前期通りとなった

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※DI値は設問事項に対して「良い」、「普通」、「悪い」、「取扱なし」の4つを用意し、集まった回答を数値化するもので、設問事項に対する全体的なトレンドを量る指標となる。全ての回答が「良い」の場合はプラス100。JATA調査では、JATA会員会社の経営者などに対してインターネットでアンケートを実施し、業態、顧客層、方面別に業況判断をDI値を導出している。