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中部、13年も増収増益-14年旅客、2%増の1010万人見込む

  • 2014年5月15日

 中部国際空港が発表した2014年3月期(2013年4月1日~14年3月31日)の連結業績によると、売上高は前年比7.7%増の460億100万円、営業利益は34.0%増の54億2900万円となった。営業費用は経年劣化に伴う修繕費や、商業事業の好調による仕入れ費用増などにより5.0%増の405億8000万円。経常利益は営業外費用での有利子負債の圧縮や、借り換えによる調達金利の引き下げなどにより支払利息を4億円以上削減し、86.6%増の38億1600万円。純利益は132.6%増の33億2800万円となり、4期連続の黒字を達成した。

 同社代表取締役副社長の伊藤鎭樹氏は、東京事務所で開催した決算発表会見で、今回の純利益積み上げが前期末までの累積損失30億円を上回った結果、累積債務が中期経営計画から1年前倒しで解消されたことを報告。「民営事業で空港を作り、管理運営していくという新しい考え方にそって、1つの答えを出せた」と語った。

 売上高のうち、空港事業は3.1%増の251億8000万円。国際線は日本人の海外旅行需要が伸び悩んだものの、訪日外国人需要は増加基調にあり、結果的には前年並みとなった。国内線は6億5000万円の増収、その他は1億円の増収だった。航空旅客数は7.2%増の987万人。国際線は0.5%減の446万人だったが、LCC就航のほか、既存の航空会社も堅調だった国内線は14.5%増の540万人となった。

 航空発着回数は8.5%増の9万回。うちベトナム航空(VN)のハノイ線、エアアジアX(D7)のクアラルンプール線、セブ・パシフィック航空(5J)のマニラ線を就航した国際線は5%増の3万2000回。国内線は10.8%増の5万8000回だった。

 このほか、商業事業は前年度の大規模改装や、集客イベントの実施等により15.6%増の183億5000万円。免税、飲食、物販のすべてで前年度を上回り、特に免税店は過去最高の売上高を記録した。また、交通アクセス施設事業も来場者数の増加や予約駐車場の浸透、りんくう地区の商業施設との相乗効果により2.9%増の24.7億円と増加した。

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