フランス、地方商品順調、羽田就航に期待-ランデヴー・フランスより

  • 2014年5月8日

新規市場・オーヴェルニュ
RVFを契機に海外へアピールを開始

オーヴェルニュ観光局のエマニュエル・カリン氏 今回のRVFの開催地であるオーヴェルニュ地方は日本ではまだあまり知られていない地域だ。オーヴェルニュ観光局のエマニュエル・カリン氏によると、現在同地方を訪れる観光客は85%がパリなど大都市からのフランス人で、外国人はわずか15%。その中でもほとんどがオランダ、ドイツ、英国など周辺のヨーロッパ諸国で、アジア市場はまだ2%程度という。

 日本人客はハイキングやトレッキングを専門とするSIT系の旅行会社が休火山のピュイ・ド・ドームを中心とするシェヌ・デ・ピュイ火山群を訪れることはあるが、数としては微少。カリン氏は「今回のRVFは新たに海外市場開拓を始めるきっかけ」と期待を示した。

 同地方の観光素材としてはピュイ・ド・ドーム、サンチャゴ巡礼道の拠点の一つであるル・ピュイ・アン・ヴァレーや奇岩の景観、巡礼道沿いのロマネスク教会、中世やルネサンス時代の面影を残す数々の「フランスの美しい村」など、フランスでも独特な自然や歴史、田舎ならではの素朴な食文化などが挙げられる。

 特にピュイ・ド・ドームを含むシェヌ・デ・ピュイ火山群一帯は早ければ今年6月に世界自然遺産として登録される見込み。カリン氏は「注目度が高まる絶好の機会。ぜひ一度訪れ、そのクオリティを確かめてほしい」と呼びかけた。



AF羽田便就航、レジャー、ビジネスの利便性が向上

WiFi、マッサージルームなどが完備されたパリ・シャルルドゴール空港のAFラウンジ エールフランス航空(AF)は3月30日から羽田/パリ線の運航を開始した。同社ではこれまでも日本航空(JL)とのコードシェア便で乗り入れをおこなっていたが、羽田昼間時間帯の発着枠増加に合わせ、自社便で朝便と夜便のダブルデイリーとした。デイリー運航中の成田線と合わせ、1日3便を東京で運航。関空発のデイリー運航とJLとのコードシェア便を合わせると計35便を運航中だ。

 羽田発朝便はパリ着が13時15分と、午後の時間が有効に使えるスケジュール。夜便はビジネス客にも便宜をはかり、羽田発22時15分と仕事を終えてから出発のできる時間帯となっている。また、いずれも日本での乗継ぎが利用できるように設定されており、地方の消費者にとっても利便性は高く、ツアー造成時の発着地の幅が広げられそうだ。

 今年秋には日本路線にビジネスクラスの新シートをはじめ、すべての客室をアップグレードする予定。ビジネスクラスのシェフにはミシュランで3つ星を獲得したオーヴェルニュ地方のレストランシェフ、レジス・マルコ氏を起用するなど、サービスの充実と向上をはかっていく。



取材協力:フランス観光開発機構、エールフランス航空
取材:西尾知子